Solaris ネーミングの管理

FNS 名前空間

原子名とリファレンスアドレスは、1 つまたは複数の「名前空間」に対応して解決することもできます。デフォルトにより、FNS には、org (組織を示す)、sitehostuserservicefs (ファイルを示す) の 6 つの名前空間があります。

FNS のポリシーは、名前空間に関連する名前が相互に関連付け合う方法を決めるために使用されます。たとえば、あるユーザーが、ユーザー名前空間で sergei とネーミングされていて、/user/sergei と識別されるとします。カレンダアプリケーションは、サービス名前空間でネーミングされ、/service/calendar と識別されます。このシステムでは、sergei のカレンダサービスを /user/sergei/service/calendar と識別できます。名前空間とその使用方法の詳細は、「FNS および XFN のポリシーの概要」を参照してください。

あるアプリケーションでユーザー名の入力が必要な場合、そのアプリケーションでは、入力する名前の前に名前空間識別子 user/ を付けることができます。アプリケーションで、ユーザーのデフォルトのファックス機などのユーザーのサービスの 1 つをネーミングする必要がある場合は、入力された名前に service 名前空間とサービスの名前 (/service/fax) を追加できます。したがって、ファックスツールは、入力値として、ユーザー名 jacques をとり、ユーザー jacques のデフォルトファックスの完全指定名 user/jacques/service/fax を作成します。同様に、ユーザー名を入力するだけで、あるユーザーのカレンダにアクセスできます。アプリケーションは入力値 raj をとり、その値を使用して複合名を作成します。この場合は、user/raj/service/calendar です。