FNS および NIS に関連する概要と内容説明については、「FNS と NIS のネーミング」を参照してください。
FNS では、NIS をネームサービスとして使用する基本的なネーミングおよび属性の操作用に XFN インタフェースが提供されます。
FNS では、NIS マスターサーバー (および存在する場合は NIS スレーブサーバー) /var/yp/domainname ディレクトリにある FNS マップのエンタープライズオブジェクトへのバインドが格納されます。FNS マップは、構造と機能の面で FNS マップと類似しています。これらの NIS マップでは、次のエンタープライズ名前空間に対するバインドが格納されます。
エンタープライズ全体に関連するオブジェクトをネーミングするための名前空間を提供する「組織」。NIS がネームサービスの下にあるときは、NIS ドメインに対応する 1 つの組織単位コンテキストがある。この組織単位コンテキストは、NIS ドメイン名または、マシン NIS ドメイン名をデフォルトとする空白名によって FNS で識別される。
NIS ドメインの hosts.byname マップに対応する「ホスト」の名前空間。FNS では、hosts.byname マップにある各ホストにコンテキストが提供される
passwd.byname マップに対応する「ユーザー」の名前空間。FNS では、ドメインの passwd.byname にある各ユーザーにコンテキストが提供される
組織、ホスト、ユーザーに関連する地域サイトにネーミングするための「サイト」の名前空間
組織、ホスト、ユーザーに関連付けてプリンタやカレンダなどのサービスにネーミングするための「サービス」の名前空間
FNS では、他のオブジェクトをこれら 5 つの名前空間に関連付けてネーミングするためのコンテキストが提供されます。
FNS の fncreate コマンドを使用して、NIS マスターサーバーの /var/yp/domainname ディレクトリに FNS マップを作成します。これは、NIS ネームサービスのマスターサーバーと同じマシンか、または FNS マスターサーバーとして機能する異なるマシンで行えます。スレーブサーバーが存在する場合は、NIS は、通常の処理の一部として FNS マップをそれらにプッシュします。fncreate を実行するには、FNS マップのホストとなるサーバーの特権ユーザーになる必要があります。各ユーザーは、FNS データを変更できません。