Solaris ネーミングの設定と構成

Multihomed NIS+ 複製サーバーの設定方法

Multihomed NIS+ サーバーを設定する手順は、単一インタフェースサーバーの設定手順と同じです。唯一の相違点は、ローカルの /etc/hosts ファイル、/etc/inet/ipnodesファイルと NIS+ の hosts テーブルおよび ipnodes テーブル内に定義する必要があるインタフェースが、単一インタフェースサーバーよりも多いという点です。ホスト情報を定義したら、nisclientnisserver スクリプトを使用して Multihomed NIS+ サーバーを設定します。


注意 - 注意 -

Multihomed NIS+ サーバーを設定する場合は、サーバーの主体名はシステムのノード名と同じにする必要があります。これは、Secured RPC と nisclient を同時に使用する際の必要条件です。

ノード名と主体名が異なる場合、Secured RPC 認証は適正に動作できず、その結果 NIS+ で問題が発生します。


次に、NIS+ ルートマスター以外のサーバーの設定手順を示します。以下の例では、ルートドメインの複製を作成しています。muitihomed ルートサーバーの設定方法については、「Multihomed NIS+ ルートマスターサーバーの設定方法」を参照してください。

  1. サーバーのホスト情報を hosts ファイルまたは ipnodes ファイル内に追加します。たとえば、3 つのインタフェースを装備した hostB システムの場合は、次のように入力します。


    192.168.11.y hostB hostB-11
    192.168.12.x hostB hostB-12
    192.168.14.z hostB hostB-14
  2. ルートマスターサーバー上で、nispopulate または nisaddent のどちらかを使用して、新しいホスト情報を hosts テーブルまたは ipnodes テーブル内にロードします。たとえば、次のように入力します。


    hostA# nispopulate -F -d sun.com hosts
    

    この例では、sun.com は NIS+ ルートドメイン名を表しています。自分の NIS+ ルートドメイン名を指定して nispopulate コマンドを実行してください。

  3. ルートマスターサーバー上で、nisclient スクリプトを使用して新しいクライアントの資格を作成します。たとえば、次のように入力します。


    hostA# nisclient -c -d sun.com hostB
    

    この例では、sun.com は ルートドメイン名を表しています。自分のルートドメイン名を指定して nisclient コマンドを実行してください。

  4. ルートマスター以外のサーバー上で、新しいサーバーがまだ稼動していない場合は、nisclient を使用して新しいサーバーを起動し、このマシンを NIS+ クライアントとして初期化します。たとえば、次のように入力します。


    hostB# nisclient -i -d sun.com
    

    この例では、sun.com は ルートドメイン名を表しています。自分のルートドメイン名を指定して nisclient コマンドを実行してください。

  5. ルートマスター上で、nisserver を使用してルートマスター以外のサーバーを設定します。たとえば、次のように入力します。


    hostA# nisserver -M -d eng.sun.com -h hostB.sun.com.
    

    この例では、eng.sun.com は NIS+ ドメイン名を表し、hostB.sun.com は NIS+ サーバーの完全指定ホスト名を表しています。nisserver コマンドは、自分の NIS+ ドメイン名と NIS+ サーバーの完全指定ホスト名を指定して実行してください。

  6. ルートマスターサーバー上で、nisserver を使用して複製サーバーを設定します。たとえば、次のように入力します。


    hostA# nisserver -R -d sun.com -h hostB.sun.com.
    

    この例では、sun.com は 複製サーバーを表し、hostB.sun.com は NIS+ サーバーの完全指定ホスト名を表しています。nisserver コマンドは、自分の複製サーバー名と NIS+ サーバーの完全指定ホスト名を指定して実行してください。

multihomed NIS+ 複製サーバーの設定が完了したら、このあとの設定手順は、単一インタフェースのサーバーの設定手順とまったく同じです。