Solaris ネーミングの設定と構成

ブロードキャストにより初期設定する

この方法では、クライアントの存在するサブネット上に IP ブロードキャストを送信して NIS+ クライアントを「初期化」します。

初期化の方法としてはこれが最も簡単ですが、最も安全性の低い方法でもあります。ブロードキャストに応答した NIS+ サーバーはクライアントが自分自身のコールドスタートファイルに格納する必要がある情報 (サーバーの公開鍵など) をすべて送信します。おそらくブローキャストに応答するのは NIS+ サーバーだけですが、クライアントからは、ブロードキャストに応答したワークステーションが確かに信用できるサーバーなのかどうか確認できません。そのため、この方法は小規模で、セキュリティが確保されたサイトでだけ使用することをお勧めします。

セキュリティ上の留意点

この作業は、クライアントのスーパーユーザーとして実行しなければなりません。

前提条件

クライアントと同じサブネット上に、少なくとも 1 台の NIS+ サーバーが存在しなければなりません。クライアントは、マスターサーバーで使用するのと同じ Diffie-Hellman キー長を使用する必要があります。nisauthconf(1M) を参照してください。

必要な情報

クライアントのスーパーユーザーのパスワードが必要です。

NIS+ クライアントを初期設定する - タスクマップ

表 6-3 NIS+ クライアントを初期設定する
 

タスク 

 

説明 

 

指示の参照先 

 
 

NIS+ クライアントを初期設定する 

 

nisclient コマンドを使って、NIS+ クライアントを初期設定する

 

「ブロードキャストにより NIS+ クライアントを初期設定する方法」

 
       

ブロードキャストにより NIS+ クライアントを初期設定する方法

    クライアントを初期設定します。

この手順では、クライアントを初期設定し、その /var/nis ディレクトリに NIS_COLD_START ファイルを作成します。nisinit コマンドに -c-B のオプションを付けて実行します。


client1# nisinit -c -B
This machine is in the doc.com. NIS+ domain.
Setting up NIS+ client ...
All done.

同じサブネット上の NIS+ サーバーがブロードキャストに応答し、その位置情報をクライアントのコールドスタートファイルに追加します。