Solaris 移行ガイド

truss コマンド

truss は、実行したシステムコール、受信シグナル、ハードウェア障害などを追跡するために開発された新しいユーティリティです。truss には、 エントリを有効にして追跡対象のプロセスで実行されたユーザーレベルの関数呼び出しを終了するオプションのほか、フォークされたプロセスの追跡やマルチスレッドプロセスの処理のように SunOS 4 の trace(1) コマンドにない大幅な改良も加えられています。

また、truss は、プロセスのシステムコール、シグナル、ハードウェア障害を追跡します。このユーティリティには、エントリを有効にして、追跡対象のプロセスで実行されたユーザーレベルの関数呼び出しの追跡を終了する新しいオプションが追加されています。

次の例は、date コマンドの追跡結果を要約したものです。-c オプションを指定すると、truss は行単位の追跡を表示せず、システムコール、シグナル、フォルトの回数をカウントして、その合計を表示します。


example% truss -c date
Fri Sep 18 14:31:30 PDT 1992
syscall      seconds   calls  errors
_exit            .00       1
read             .00       7
write            .00       1
open             .03      12
close            .00      12
time             .00       1
brk              .01       4
lseek            .00       1
fstat            .00       4
ioctl            .00       1
execve           .00       1
mmap             .01      17
munmap           .00       8
                ----     ---    ---
sys totals:      .05      70      0
usr time:        .03
elapsed:         .28

truss オプションの詳細については、truss(1) のマニュアルページを参照してください。Solaris 7 ではこの他に pmap(1) のような proc(4) を基本としたデバッグツールが数多く用意されています。