Solaris 移行ガイド

ufsdump コマンド

ufsdump コマンドは、SunOS 4 の dump コマンドと同じコマンド構文を使用します。ufsdump表 9-15 のオプションも使用できます。

表 9-15 dump コマンドで使用できない ufsdump コマンドのオプション

オプション 

機能 

-l

自動ロード。(ダンプを完了する前に) テープの終端に達したら、ドライブをオフラインにして、テープドライブが再び準備できるまで最高 2 分間待つ。これによって、自動ロード (スタックローダ) テープドライブに新しいテープをロードする時間を与える。2 分以内にドライブが準備できたらロードを続ける。2 分待っても準備ができない場合は、オペレータに他のテープをロードするよう要求して待つ。 

-o

オフライン。ダンプが完了するか、またはテープやディスクの終わりに達すると、ドライブをオフラインにして、テープを巻き戻すか、ディスクを取り出す。これは、別のプロセスがドライブを使用し、データを上書きしないようにするためである。 

-S

ダンプの大きさを見積る。ダンプするのに必要なスペースの合計を求める。そして、ダンプの見積りサイズをバイト数で出力する。これは、増分バックアップにもっとも有効である。 

dump と異なり、ufsdump は媒体の終端を検出できるため、-s サイズオプションを使用してダンププログラムに媒体の終端に達する前に次のテープに移らせる必要はありません。ただし、restore コマンドの古いバージョンとの互換性を確保するために、ufsdump では -s オプションを使用できます。

ufsdump は現在では媒体の終端を検出できますが、-s オプションで媒体の大きさを指定しない限り、ダンプに必要なフロッピーディスクやテープの数を予測する方法はありません。したがって、媒体の大きさを指定しない限り、バックアップの開始時に表示されるメッセージは、必要なフロッピーディスクやテープの数を表示しません。

-w-W オプションは、SunOS 5.7 では多少異なります。SunOS 4 では、これらのオプションは、/etc/fstab ファイルに指定されたバックアップ間隔に従って、バックアップのスケジュールが行われたすべてのファイルシステムを表示しました。SunOS 5.7 でこれに相当するファイルである /etc/vfstab には、バックアップ間隔を指定する手段がないため、これらのオプションは各ファイルシステムが毎日バックアップされるものと仮定しています。したがってこれらのオプションは、その日のうちにバックアップされていないファイルシステムをすべて表示します。

ネットワークでバックアップを実行するときは (ローカルファイルシステムをリモートテープドライブへバックアップする)、テープドライブを備えたシステムに適したデバイス命名規則を使用します。テープドライブを備えたシステムが SunOS 5.7 システムの場合、デバイス命名規則に従ってテープドライブを識別します。それ以外の場合、SunOS 4 の規則に従います。