アプリケーション開発者は、Solaris オペレーティング環境に含まれるさまざまなツールキットと機能によって、グラフィカルユーザインタフェースを使用する複雑なアプリケーションを容易に開発することができます。
マルチスレッド (MT) カーネル - MT は、対称型マルチプロセッシングカーネルを提供します。複数のプロセッサが、このカーネルを同時に実行することができます。1 つのスレッドによる制御ではなく、複数の独立したプロセッサによる処理 (マルチスレッド) を想定して、アプリケーションの構造を決めることができます。オペレーティングシステムは、独立した操作のインタリーブを行うことができるため、マルチスレッドの効率は高くなります。マルチスレッドのメリットは、「アプリケーションの多重度」として知られています。
拡張された基本データ型 - ID のデータ型 (uid、pid、デバイス ID など) と、その他のデータ型のうち特定のものは、32 ビットに拡張されました。この結果、大規模なシステムや組織での仕様に適した、オペレーティングシステムのスケーラビリティが改善されました。
デバイスドライバのインタフェース - Solaris のデバイスドライバには、3 種類のインタフェースがあります。デバイスカーネルインターフェース (DKI)、デバイスドライバインターフェース (DDI)、デバイスドライバインターフェース / デバイスカーネルインターフェース (DDI/DKI) です。DDI/DKI に準拠しているデバイスドライバは、SPARC プラットフォームにおけるソース互換性やバイナリ互換性が優れているため、開発者は、ある周辺機器用のドライバを 1 つ作成するだけで、すべての SPARC プラットフォーム上の周辺機器をサポートすることができます。
デバイス構成ライブラリ - デバイス構成情報を取得するための libdevinfo ライブラリが、Solaris 7 ソフトウェアにおいてさらに強固で包括的になりました。詳細については、libdevinfo(3) のマニュアルページを参照してください。
動的リンク - Solaris オペレーティング環境は、ライブラリの動的リンクと静的リンクをサポートしています。リンカはライブラリと実行可能ファイルのバージョン番号を参照して、アプリケーションに適したライブラリ、ルーチン、インタフェースをリンクします。
オペレーティング環境 - 32 ビットアプリケーション開発環境および 32 ビットアプリケーションをサポートし、既存の多くの 32 ビットアプリケーションが動作します。また、64 ビットアプリケーション開発環境および 64 ビットのアプリケーションをサポートし、大きなアドレス空間を処理できる新しい 64 ビットアプリケーションのほか、既存の 32 ビットアプリケーションの大半が動作します。