ONC+ 開発ガイド

rpcbind のバージョン 4

rpcbind のバージョン 4 では、これまでに説明した手続きのほかに、次に示す手続きが追加されています。

RPCBPROC_BCAST

この手続きは、バージョン 3 の RPCBPROC_CALLIT 手続きと同じです。新たな名前を付けたのは、この手続きはブロードキャスト RPC だけに使用することを示すためです。これに対して、次のテキストで定義する RPCBPROC_INDIRECT は、間接 RPC 呼び出しだけに使用します。

RPCBPROC_GETVERSADDR

この手続きは、RPCBPROC_GETADDR に似ています。異なる点は、rpcb 構造体の r_vers フィールドで目的のバージョンを指定できることです。そのバージョンが登録されていない場合、アドレスは返されません。

RPCBPROC_INDIRECT

この手続きは、RPCBPROC_CALLIT に似ていますが、エラーが起こった場合 (たとえば、呼び出すプログラムがシステムに登録されていない場合) にエラー情報を返す点が異なります。この手続きはブロードキャスト RPC には使用できません。間接 RPC 呼び出しだけに使用します。

RPCBPROC_GETADDRLIST

この手続きは、指定された rpcb エントリのアドレスリストを返します。クライアントはそのリストを使用して、サーバーと通信するための代替トランスポートを調べることができます。

RPCBPROC_GETSTAT

この手続きは、rpcbind サーバーのアクティビティに関する統計情報を返します。統計情報には、サーバーが受信した要求の種類と回数が示されます。


注 -

RPCBPROC_SETRPCBPROC_UNSET 以外の手続きはすべて、rpcbind が実行されているマシンとは別のマシン上のクライアントから呼び出すことができます。rpcbind は、RPCPROC_SETRPCBPROC_UNSET の要求だけはループバックトランスポートからでないと受け入れません。