Solaris モジューラデバッガ

同期プリミティブ

この節では、特定のカーネル同期プリミティブを調べるために使用される dcmd と walker について説明します。各プリミティブの意味については、『man pages section 9F: DDI and DKI Kernel Functions』を参照してください。

dcmd

rwlock ::rwlock

読み取り・書き込みロック (rwlock(9F) のマニュアルページを参照) のアドレスを指定して、現在のロックの状態と待機しているスレッドのリストを表示します。

[ address ] ::wchaninfo [-v]

条件変数 (condvar(9F) のマニュアルページを参照) またはセマフォ (semaphore(9F) のマニュアルページを参照) のアドレスを指定して、このオブジェクトでの現在の待機数を表示します。明示的にアドレスを指定しないと、待機しているスレッドがあるすべてのオブジェクトが表示されます。-v オプションを指定すると、オブジェクトで現在ブロックされているスレッドのリストが表示されます。

walker

blocked

同期オブジェクト (たとえば、mutex(9F)rwlock(9F)) のアドレスを指定して、ブロックされているカーネルスレッドのリストに対して繰り返します。

wchan

条件変数 (condvar(9F) のマニュアルページを参照) またはセマフォ (semaphore(9F) のマニュアルページを参照) のアドレスを指定して、ブロックされているカーネルスレッドのリストに対して繰り返します。