リンカーとライブラリ

共有オブジェクトの依存性

実行時リンカーがオブジェクトファイルのメモリーセグメントを作成するとき、依存性 (動的構造体の DT_NEEDED エントリに記録される) は、プログラムのサービスを提供するためにどの共有オブジェクトが必要であるかを示します。参照された共有オブジェクトとそれが依存するものを繰り返し結合することによって、実行時リンカーは完全なプロセスイメージを作成します。

実行時リンカーは、記号参照を解決するとき、横形探索を使用してシンボルテーブルを調べます。つまり、実行時リンカーはまず実行可能プログラム自身のシンボルテーブルを参照し、次に DT_NEEDED エントリのシンボルテーブルを (順番に) 参照し、次に第 2 レベルの DT_NEEDED エントリといった具合に参照します。


注 -

共有オブジェクトが依存性リストにおいて複数回参照されるときでも、実行時リンカーはこの共有オブジェクトをプロセスに 1 回だけ結合します。


依存リストに示されている名前は、オブジェクトファイルの作成に使用される共有オブジェクトの DT_SONAME 文字列またはパス名です。