Solaris 共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド

エントリ管理

CSA インタフェースは、カレンダ項目を管理するための強力な関数のセットを備えています。カレンダ・セッション中のカレンダ項目の状況は、項目ハンドルによって保持されます。このハンドルは、1 つのカレンダ項目を他の項目と見分けるためのトークンを CSA 関数の中で提供します。項目ハンドルは、csa_add_entry()csa_list_entries() 関数によって返されます。項目ハンドルは、カレンダ・セッションの継続期間、あるいは項目が削除または更新されるまで有効です。csa_free() の呼び出しによって解放されると、項目ハンドルは無効になります。

csa_add_entry() 関数は、カレンダに新しい項目を追加するために使用されます。csa_delete_entry() 関数は、カレンダの中の項目を削除するために使用されます。csa_list_entries() 関数は、項目属性基準の特定のセットと一致するカレンダ項目を列挙するために使用されます。csa_read_entry_attributes() 関数は、特定のカレンダ項目に関連するすべてまたは一組の項目属性値を取り出すために使用されます。

カレンダに項目を追加するには、カレンダが使用可能なアプリケーションは、まず csa_logon() 関数を使用して、カレンダ・サービスとのセッションを確立しなければなりません。次に、アプリケーションは、csa_add_entry() 関数を新しい項目を指定するために実行します。カレンダが使用可能なアプリケーションは、csa_add_entry() 関数の中で使われる属性を組み立てる責任があります。セッションの終了には、csa_logoff() 関数が使用されます。

個々のカレンダ項目の中の項目属性は、csa_list_entry_attributes() 関数で列挙できます。csa_read_entry_attributes() 関数を使用すると、1 つ以上の属性の値を読み取ることができます。個々の項目属性は、csa_update_entry_attributes() 関数で変更できます。

カレンダ情報を検索するために CSA の実装によって割り当てられたメモリは、関連するメモリ・ポインタを csa_free() 関数に渡すことによって解放されます。

再帰的活動に関連するカレンダ項目もあります。csa_list_entry_sequence() 関数を使用すると、他の再帰的カレンダ項目を列挙できます。この関数は、再帰的項目の項目ハンドルのリストを返します。

CDE カレンダ・サーバは、カレンダ項目に関連付けられるアラームまたは通知方法のサポートを提供します。通知方法は、端末のスピーカからの音声による通知、端末画面の点滅による通知、カレンダ・ユーザへのメール送信による通知、端末画面にポップアップを表示することによる通知などの形を取ることができます。カレンダ・サービスは通知方法を管理しますが、通知情報を検索し、情報に対処するのはカレンダ・アプリケーションの責任です。csa_read_next_reminder() 関数は、次のスケジュール済みの通知に関する情報を読み込むために使用されます。