ATOK8 ユーザーズガイド

辞書ユーティリティコマンド (atok8dicm) を使用する

辞書ユーティリティコマンド は、辞書を整備するためのコマンドです。このコマンドを使用して、コマンド行から辞書の内容を操作することができます。 次の 6 つの機能から構成されています。

単語ファイルを作成して一括登録する

「<読み>、<単語>、<品詞>」で構成された単語ファイルを作成してから、まとめて登録します。単語ファイルの形式については、「単語ファイルの形式」を参照してください。

    シェルのコマンド行から atok8dicm コマンドを次のように入力します。

引数については atok8dicm(1) のマニュアルページを、単語ファイルの形式については 「単語ファイルの形式」を参照してください。

% atok8dicm -a -i <単語ファイル名> <ATOK8 辞書ファイル名>

登録できなかった単語のファイルを作成したい場合は、コマンド実行時に次の入力例のようにリダイレクトでファイル名を指定してください。

% atok8dicm -a -i /tmp/tango ‾/.atok8/atok8.dic > /tmp/notadded.log

読みの範囲を指定して連続削除する

どの読みからどの読みまでの単語を削除するかを 50 音順またはコード順に指定して、一括削除をします。連続削除の手順は次のとおりです。

    シェルのコマンド行から atok8dicm コマンドを次のように入力します。

-t に続く xxx には、 表 9-4atok8dicm(1) のマニュアルページを参考にして単語種類設定を入力します。-h に続く xxx には、表 9-2 とマニュアルページを参考にして品詞番号入力します。その他各引数については、atok8dicm(1) のマニュアルページを参照してください。

% atok8dicm -x -s <開始読み> -e <終了読み> [-t xxx] [-h xxx] <ATOK8 辞書ファイル>

削除された単語のファイルを作成したい場合は、コマンド実行時に次の入力例のようにリダイレクトでファイル名を指定してください。

% atok8dicm -x -s-e いえ -t s -h 1+3 ‾/.atok8/atok8.dic > /tmp/del.log

単語ファイルを作成して一括削除する

「<読み>、<単語>、<品詞>」で構成された単語ファイルを作成してから、まとめて登録します。単語ファイルの形式については、「単語ファイルの形式」を参照してください。

    シェルのコマンド行から atok8dicm コマンドを次のように入力します。

引数については atok8dicm(1) のマニュアルページを、単語ファイルの形式については 「単語ファイルの形式」を参照してください。

% atok8dicm -d -i <単語ファイル名>  <ATOK8 辞書ファイル名>

削除された単語のファイルを作成したい場合は、コマンド実行時に次の入力例のようにリダイレクトでファイル名を指定してください。

% atok8dicm -d -i /temp/tango ‾/.atok8/atok8.dic > /tmp/del.log

辞書の単語を一覧表示する

どの読みからどの読みまでの単語を削除するかを 50 音順またはコード順に指定して、一括削除をします。連続削除の手順は次のとおりです。

    シェルのコマンド行から atok8dicm コマンドを次のように入力します。

-t に続く xxx には、 表 9-4atok8dicm(1) のマニュアルページを参考にして単語種類設定を入力します。 -h に続く xxx には、表 9-2 とマニュアルページを参考にして品詞番号入力します。その他各引数については、atok8dicm(1) のマニュアルページを参照してください。

% atok8dicm -l -s <開始読み> -e <終了読み> [-t xxx] [-h xxx] <ATOK8 辞書ファイル>

単語一覧ファイルを作成したい場合は、コマンド実行時に次の入力例のようにリダイレクトでファイル名を指定してください。

% atok8dicm -l -s-e うん -t all -h all ‾/.atok8/atok8.dic > /tmp/dic.list

2 つの辞書を 1 つにまとめる (マージ)

ATOK8 用の辞書を複数使用している場合に、1 つの辞書 (読出辞書) に登録した単語をもう 1 つの辞書 (書込辞書) に登録することができます。この作業をマージ (=合併) と呼びます。


注 -

マージできる単語はユーザーが手動で登録した単語に限ります。自動登録された単語をマージするには、一覧表示で自動登録単語の単語一覧ファイルを作成してから一括登録を実行してください。



注意 - 注意 -

単語数によっては、登録に時間がかかる場合があります。読出辞書と書込辞書に同じ単語がある場合、読出辞書の単語は書込辞書に書き込まれません。


マージの手順は、次のとおりです。

    シェルのコマンド行から atok8dicm コマンドを次のように入力します。

-h に続く xxx には、表 9-2 とマニュアルページを参考にして品詞番号入力します。その他各引数については、atok8dicm(1) のマニュアルページを参照してください。

% atok8dicm -m  [-h xxx] -r <読出 ATOK8 辞書ファイル名> <書込 ATOK8 辞書ファイル名> 

マージできなかった単語のファイル (未登録単語ファイル) を作成したい場合は、コマンド実行時に次の入力例のようにリダイレクトでファイル名を指定してください。

% atok8dicm -m  -r ‾/.atok8/atok8.dic ‾/.atok8/atok8.dic > /tmp/notmerged.list 

辞書に登録した単語を整理する (内容整理)

辞書の内容を整理することによって検索効率を向上させることができます。この操作は、多くの単語を登録している辞書に対して特に効果的です。 内容を整理する手順は次のとおりです。

    シェルのコマンド行から atok8dicm コマンドを次のように入力します。

引数については atok8dicm(1) のマニュアルページを参照してください。

% atok8dicm -o <ATOK8 辞書ファイル名>