次の方法でプロパティメニューからファイルマネージャをカスタマイズすることができます。
「一般項目のデフォルト (General Defaults)」のカスタマイズ。たとえば、新しいフォルダの別のウィンドウへのオープン、「フォルダ表示 (Folder View)」の横 (または縦) 表示、ごみ箱の削除または破壊の指定、デフォルトのドキュメント名の変更など。
「新しいフォルダのデフォルト (New Folder Defaults)」のカスタマイズ
「現在のフォルダ設定 (Current Folder Settings)」のカスタマイズ
「フォルダ変更 (Go To)」メニューのカスタマイズ
ユーザ設定コマンドを作成し、ファイルメニューからアクセスする「ユーザ設定コマンド」サブメニューへの追加
印刷方法、デフォルトのエディタ、フロッピーディスクの表示方法などの拡張 (Advanced) 設定のカスタマイズ
上記の方法についてこのあと説明します。
プロパティ (Properties) ウィンドウにアクセスするには、「編集 (Edit)」->「プロパティ (Properties)」を選択します。
次の図 2-33 にプロパティのカテゴリを示します。
さらに、ファイルマネージャ (および他の DeskSet アプリケーション) のフォントタイプやサイズなども、ワークスペースのプロパティメニューでカスタマイズできます。詳細については、「「ワークスペースプロパティ」ウィンドウの使い方」を参照してください。
一般的なデフォルトプロパティを変更するには次の手順に従ってください。
「プロパティ」->「カテゴリ (Category)」->「一般的なデフォルト (General Defaults)」を選択します
図 2-34 に「一般的なデフォルト (General Defaults)」のプロパティウィンドウを表示します。
フォルダをオープンするときはいつも「フォルダのオープン (Open Folder)」を使ってください。現在あるフォルダと同じウィンドウにフォルダがオープンするように設定することも、また、オープンするたびに新しいウィンドウにオープンするように設定することもできます。
「フォルダ表示 (Folder View)」を使うと、フォルダの並び方を横または縦に指定することができます。
「編集メニュー項目 (Edit Menu item)」を使うと、「編集 (Edit)」メニューの削除 (Delete) オプション (デフォルト) を変更することができます。削除とは、ごみ箱ウィンドウに削除することを意味し (必要ならファイルの復元が可能)、破壊とは、ファイルが復元できないことを意味します。削除または破壊の設定は「編集 (Edit)」メニューに反映されます。削除または破壊の設定により、ファイルマネージャがファイルをごみ箱に移動して削除するか、ファイルを破壊するかを指定できます。破壊を選択すると、ファイルはごみ箱には移動されず、一度削除すると復元できません。また、破壊を選んだ場合はごみ箱を空にする操作は必要なくなります。
「破壊 (Destroy)」を選択してから「デフォルトに保存 (Save as Defaults)」を選択すると)、ファイルマネージャを終了したときにこの状態が保存されます。したがって次にファイルマネージャを起動するときには、破壊が設定されているのでごみ箱は作成されません。
「デフォルトのドキュメント名 (Default Document Name)」を使うと、新しいドキュメントに与えられるデフォルト名を変更できます。新規ドキュメントを作成する場合に見る名前です。
図 2-35 に示すように、「新しいフォルダのデフォルト (New Folder Defaults)」を使ってファイルペイン内のファイルのデフォルト表示方法を変更することができます。このウィンドウを表示するには、プロパティウィンドウのカテゴリから「新しいフォルダのデフォルト (New Folder Defaults)」を選択します。
「プロパティ (Properties)」->「カテゴリ (Category)」->「新しいフォルダのデフォルト (New Folder Defaults)」を選択します。
図 2-35 に「新しいフォルダのデフォルト (New Folder Defaults)」のプロパティウィンドウを示します。
現在のデフォルト名は (新規フォルダが作成される場合) 新規フォルダです。これは自由に変更できます。
「最大文字数フィールド (Longest Name)」を使うと、 (文字の平均幅に基づいて) ファイルマネージャのファイルペインに表示する各ファイル名の文字数を選択できます。0 から 255 の任意の数を入力できます。
幅はフォントの平均的な文字の幅に基づいて計算されるため、可変幅フォントを使う場合はファイル名ごとに実際に表示される文字数が異なる可能性があります。
指定した長さを超える名前の後には、名前が完全に表示されていないことを示す「大なり」記号 (>) が付きます。図 2-36 は、実際のファイル名が短縮されたファイル名を表示しているファイルペインの例を示しています。
完全なファイル名を参照したい場合には、名前の上でセレクトボタンをクリックします。この例では、ファイル .ab_cardca> が選択され、図 2-37 の例に示すように完全な名前が編集可能なテキストフィールドに表示されます。
「アイコン配置 (Icon Layout)」の設定により、ファイルペイン内のファイルが行 (横並び) でリストされるか、または列 (縦並び) でリストされるかが決まります。デフォルトは行並びです。たとえば、ファイルが名前別にアルファベット順に行で分類されるときは、左から右に、最初のファイルを一番上の行に、次のファイルを 2 行目というようにリストします。ファイルが名前別にアルファベット順に列で分類されるときは、上から下に、最初のファイルを左端の列に、次のファイルを 2 列目というようにリストします。図 2-38 はファイルが名前別に行で分類されているところを、図 2-39 は同じファイルが列で分類されているところを示しています。
「表示順序 (Sort By)」を使うと、ファイルペイン内のファイルの分類方法を選択することができます。次の項目を設定することができます。
名前 - アルファベット順にファイルを分類します。
形式 - 最初にフォルダ、次にファイル、その次にアプリケーションの順番にアルファベット順のグループのファイルを分類します。
サイズ - サイズの大きい順にファイルを分類します。
日付 - 逆の時間順 (一番新しいファイルから一番古いファイルの順) にファイルを分類します。
「隠しファイル (Hidden Files)」の設定を使うと、システムファイル (ドットファイルとも呼びます) を表示するかどうかを指定することができます。隠しファイルは通常システムファイルか、構成ファイルで、1 つのドット (.) で始まります。図 2-40 は隠しファイルが表示されているリストの例を示しています。
「ファイル表示 (指定) (Display Files As)」により、ファイルペイン内のファイルのデフォルト表示方法を指定することができます。次の項目を設定することができます。
アイコン:形式別に各ファイルを識別するのに役立ちます。
リスト:アイコン表示の場合より多くのファイルをファイルペインに表示し、リストオプションによって決定された個々のファイルごとの詳しい情報を表示します。リストオプションが何も設定されていない場合に、最も多くのファイルを表示できます。
内容:アイコンファイルとラスタファイルの内容のプレビューを表示します。その他のファイルはすべてアイコンとして表示します。
プロパティウィンドウのオプション「リストに表示 (Show in List)」により、図 2-41 に示すように小さなアイコンがあるリストによりファイルペインの内容を表示するときの情報量を指定することができます。
「リストに表示 (Show in List)」にあるリストオプションは排他的設定ではありません。オプションの一部または全部を選択するか、何も選択しないことも可能です。オプションを設定するには、セレクトボタンをクリックしてオフからオン、またはオンからオフに切り換えます (選択されたオプションは、白黒モニタでは太い境界線で囲まれます)。 図 2-41 はオプションがすべて選択されているときのリスト表示例を示しています。
「内容表示 (指定) (View Contents As)」を使うと、表示モードが「内容」のときのプレビューを表示するファイルの形式を指定できます。
アイコンエディタやスナップショットなどのアプリケーションで作成したアイコンやラスタファイルがファイルシステム内にある場合、標準のデータファイルアイコンの替わりにイメージでファイルの内容を表示することができます。イメージは 64 x 64 ピクセルの四角に表示されます。
「新しいフォルダのデフォルト (New Folder Defaults)」ウィンドウ内でデフォルトの表示モードとして内容表示を選択して、モノクロアイコンとカラーアイコン、ラスタ、X ビットマップファイル、またはこれらの組み合わせの内容を表示することができます。フォルダ、アプリケーション、および他のファイルはアイコンで表示されます。図 2-42 に内容別表示の例を示します。
アイコンやラスタファイルの内容を表示するように設定すると、他の形式のファイルやフォルダの表示に時間がかかることがあります。これはファイルマネージャがプレビューを表示するのにより多くの処理を必要とするからです。
次に示すようにオプションを一部またはすべて選択することができます。
「モノクロアイコン (Monochrome Icons)」を選択すると、白黒の Sun アイコンのプレビューを表示します。
「モノクロイメージ (Monochrome Images)」を選択すると、白黒の Sun ラスタと X ビットマップイメージのプレビューを表示します。
「カラーアイコン (Color Icons)」を選択すると、XPM ファイルのプレビューを表示します。
これを使うと現在のフォルダの設定を変更することができます。これらの設定は新しいフォルダに設定できるプロパティ設定と同じですが、「デフォルト名 (Default Name)」フィールドはありません。これらの設定の詳細については、「新しいフォルダのデフォルト」を参照してください。
「現在のフォルダ設定 (Current Folder Settings)」ウィンドウは使用中の (選択した) フォルダウィンドウの情報だけを表示します。この情報は使用中のウィンドウの設定変更に使うことができます。
これを使うと「フォルダ変更 (Go To)」メニューのデフォルトを変更することができます。「フォルダ変更」メニューのプロパティを選択して、最後にたどったディレクトリのパス名を表示したり、よく利用するディレクトリのパス名を設定することもできます。 「フォルダ変更」メニューはスペースで区切ったいくつかの部分に別れています。普通はホーム用デフォルトラベル (ホームディレクトリのパス名のラベル)、次に「ごみ箱表示」と 「フォルダ表示」を含むアプリケーション固有のデフォルトラベル、次に最後に利用したディレクトリへのパス名が表示されます。
「パス名 (Pathname)」と「項目追加 (Add Item)」ボタンを使うと、デフォルトの 「フォルダ変更 (Go To)」メニューに別のパス名を追加することができます。これはホームディレクトリのパス名に追加することができます。ラベルなしにパス名を追加すると、パス名全体が「フォルダ変更 (Go To)」メニューに表示されます。
「メニューラベル (Menu Label)」を使うと、指定したパス名用に新しい名前を作成することができます。これを「フォルダ変更メニュー項目 (Go To Menu Items)」のスクローリングリストに追加することができます。これは指定したパス名が長い場合に便利です。
「編集 (Edit)」ボタンを使うと、ある項目の前、後ろ、上、または下にある項目のカット、コピー、ペーストができます。また、「フォルダ変更メニュー項目 (Go To Menu Items)」のデフォルトのスクローリングリストにある項目の削除もできます。
「表示: フォルダ (Display: Folders)」を使うと、「フォルダ変更 (Go To)」メニューに最後利用したディレクトリのパス名からかぞえて、いくつのパス名をデフォルトで表示するかを指定することができます。
「ユーザ設定コマンド (Custom Commands)」ウィンドウを使うと、一般に使われているオペレーティングシステムコマンドを作成、格納することができます。このコマンドをメニューに追加した後ならいつでも「ファイル (File)」メニューの「ユーザ設定コマンド (Custome Commands)」サブメニューからこれらのコマンドを選択して使うことができます。
図 2-45 で示すように、「プロパティ」メニューから「ユーザ設定コマンド (Custom Commands)」カテゴリを選んでください。このウィンドウを使って、よく利用する UNIX コマンドをユーザ設定コマンドメニューに追加します。コマンドを選択するたびに異なるオプションを指定できるようにコマンドを作成できます。
ユーザ設定コマンド機能は、ユーザが UNIX オペレーティングシステムについて詳しく知っていることを前提に作られています。UNIX についてよく知らないか、または問題が発生した場合には、ユーザ設定コマンドを作成するのにシステム管理者の助けが必要になることがあります。
スクローリングリストは現在のユーザ設定コマンドを示します。このウィンドウを使ってユーザ設定コマンドを追加、削除、および順序を変更します。
新しいユーザ設定コマンドを「ユーザ設定コマンドメニュー項目」のスクロールボックスに追加するには、次の手順を参照してください。以下の例に従って、選択したファイルまたはフォルダ内の特定のテキスト文字列を検索するユーザ設定コマンドを追加してください。
「UNIX コマンド (UNIX Command)」テキストフィールドに実際の UNIX コマンドを入力します。
$FILE または $ARG をコマンドに追加すると、現在選択しているファイルを表したり、コマンドを選択するときに指定できる特別の (引数 ) オプションを表すことができます。
この例では UNIX コマンドテキストフィールドに grep $ARG $FILE と入力します。
「メニューラベル (Menu Label)」テキストフィールドに表示したいコマンド名を入力します。
このメニューラベルは実際の UNIX コマンド名と同じである必要はありません。意味のわかりやすいコマンド名を使うことができます。
この例では String Search と入力してください。
項目を追加します。
コマンドオプションの入力をうながすためには (つまり UNIX コマンドに $ARG を使っている場合)、「プロンプトウィンドウ (Prompt Window)」設定上で「はい」を選択します。それから「プロンプト」テキストフィールドの最初の行にプロンプトラベルを入力します。
「プロンプトウィンドウ」を使う場合、ユーザ設定コマンドを「ファイル」メニューの「ユーザ設定コマンド (Custome Commands)」サブメニューから選択すると、プロンプトラベルの付いたウィンドウが表示されます。このポップアップウィンドウを使ってコマンド引数を入力します。
この例では、「プロンプトウィンドウ (Prompt Window)」設定上で「はい」を選択し、「プロンプト」テキストフィールドに Search For: と入力します。「ユーザ設定コマンド (Custom Commands)」ウィンドウからユーザ設定コマンドを選択すると、ウィンドウが表示され検索したいテキストを指定することができます。
ユーザ設定コマンドが何らかの出力をする場合、「出力ウィンドウ (Output Window)」設定で「はい」を選択します。
これによりユーザ設定コマンドを選択したとき出力ウィンドウが表示され、コマンドの実行結果を見ることができます。
この例では「出力ウィンドウ (Output Window)」上で「はい」を選択してください。こうすると、「ファイル」メニューの「ユーザ設定コマンド (Custom Commands)」メニューから新しいユーザ設定コマンドを選んだときにウィンドウが表示され、文字列が見つかった場所をリストします。
「適用 (Apply)」の上でセレクトボタンをクリックして、新しいコマンドを 「ユーザ設定コマンド (Custom Commands)」スクローリングリストに追加します。
項目を使うには、テキストを検索したいフォルダやファイルを選択し、「ファイル」メニューの「ユーザ設定コマンド (Custom Commands)」サブメニューから String Search コマンドを選択し、検索するテキスト文字列を表示されたウィンドウに入力します。終了するには Return キーを押すか、出力ウィンドウから「終了」でセレクトボタンを押します。
ファイルマネージャの動作や特定の情報の表示方法を変更するには、拡張設定 (Advanced Settings) ウィンドウでその制御を変更します。拡張設定ウィンドウを表示するには 「カテゴリ (Category)」から「拡張設定」を選択します。
ファイルマネージャのツールプロパティウィンドウを図 2-46 に示します。
「印刷方法 (Print Method)」テキストフィールドを使うと、印刷方法がバインダデータベースで定義されていないファイルを、ファイルマネージャから印刷するときにデフォルトの UNIX 印刷スクリプトを指定することができます。図 2-46 に示す印刷スクリプトは、mp PostScript プリンタを使ってデフォルトのプリンタ上にランドスケープモードでファイルを印刷します。印刷スクリプトを変更する場合は、ファイル名を挿入するスクリプトに必ず $FILE と入力してください。
「表示フィルタパターン (View Filter Pattern)」テキストフィールドを使うと、特定の形式のファイルだけをファイルマネージャのファイルペインに表示するように指定できます。図 2-47 に示す例では、フィルタパターン *.rs により、他のファイルがディレクトリにあってもラスタファイルだけが表示されます。ウィンドウのヘッダは設定されているフィルタパターンを示しています。
「デフォルトエディタ (Default Editor)」を使うと、デフォルトのエディタを指定できます。ファイルマネージャが特定のアプリケーションにバインドされていないテキストファイルを表示するのに使います。「その他 (Other)」の上でセレクトボタンをクリックすると、テキストフィールドが表示され、そこに別のテキストエディタアプリケーション名を入力することができます。ウィンドウベースでないテキストエディタを指定する場合は、テキストエディタの前にシェルツールが起動するように指定する必要があります。
rm や rlogin のようなコマンド行プログラムを、そのプログラムを走らせるシェルツールを指定せずに実行すると、ファイルマネージャが予想できない動作をする可能性があります。プログラムがウィンドウベースで起動しない限りは (テキストエディタやメールツールなど)、図 2-45 に示すように「デフォルトエディタ (Default Editor)」テキストフィールドのプログラム名の前に shelltool を追加してください。
追加または削除された項目をファイルマネージャが調べる時間を秒数で設定することができます。
シンボリックリンクを「いいえ」 (デフォルト) に設定していると、入力したそのままのファイル名が表示されます。たとえば、「フォルダ変更 (Go To)」フィールドにおいてシンボリックリンクを「はい」に設定していると、ファイルシステム間で作成されているリンクを見ることができます。
挿入した CD の CD ウィンドウを自動的にオープンします。
フロッピーディスクまたは CD を挿入すると、アイコンを表示するのに少し時間がかかります。アイコンがどのように表示されるかについて特に気にしない場合、あるいは表示を早くしたい場合には、「はい」を設定して標準アイコンを早く表示することができます。