OpenBoot 3.x コマンド・リファレンスマニュアル

デバイスツリーの表示

デバイスツリーを表示して、個々のデバイスツリーノードを調べ、変更することができます。デバイスツリーの表示用コマンドは、Solaris(TM) ディレクトリツリーで現在のディレクトリを変更、表示する Solaris コマンドと同じです。デバイスノードを選択すると、それが現在のノードになります。

デバイスツリーは 表 1-3 に示すコマンドを使用して調べます。

表 1-3 デバイスツリー表示コマンド

コマンド 

説明  

.properties

現在のノードの特性の名前と値を表示します。 

dev device-path

指定されたデバイスノードを選択し、それを現在のノードにします。 

dev node-name

指定されたノード名を現在のノードの下のサブツリーで検索し、最初に見つかったノードを選択します。 

dev ..

現在のノードの親にあたるデバイスノードを選択します。 

dev /

ルートマシンノードを選択します。 

device-end

デバイスツリーが選択されない状態にします。 

" device-path" find-device

デバイスノードを選択します。dev ノードと似ています。

ls

現在のノードの子の名前を表示します。 

pwd

現在のノードを示すデバイスパス名を表示します。 

see wordname

指定するワードを逆コンパイルします。 

show-devs [device-path]

デバイス階層内の指定されたレベルのすぐ下の、システムに認識されているすべてのデバイスを表示します。show-devs だけを使用すると、デバイスツリー全体を表示します。

words

現在のノードの方式名を表示します。 

" device-path" select-dev

指定されたデバイスノードを選択し、それを有効なノードにします。 

.properties は現在のノードのすべての特性の名前と値を表示します。


ok dev /zs@1,f0000000 
ok .properties 
address               ffee9000 
port-b-ignore-cd 
port-a-ignore-cd 
keyboard 
device_type           serial 
slave                 00000001 
intr                  0000000c  00000000 
interrupts            0000000c 
reg                   00000001  f0000000  00000008 
name                  zs
ok 

dev は、指定されたノードの内容を表示できるように、現在のノードをそのノードに設定します。たとえば、ACME 社の「ACME,widget」という名前の SBus デバイスを現在のノードにするには、次のように入力します。


ok dev /sbus/ACME,widget

find-device は基本的には dev と同じです。異なるのは入力パス名の受け渡し方法だけです。


ok " /sbus/ACME,widget" find-device


注 -

dev または find-device でデバイスノードを選択した後には、そのノードの方法は実行できません。それは、dev が現在のインスタンスを設定しないためです。この問題についての詳細は、『Writing FCode 3.x Programs』を参照してください。


show-devs は次の例で示すように、OpenBoot デバイスツリー上のすべてのデバイスのリストを表示します。


ok show-devs 
/SUNW,UltraSPARC@0,0
/sbus@1f,0
/counter-timer@1f,3c00
/virtual-memory
/memory@0,0
/aliases
/options
/openprom
/chosen
/packages
/sbus@1f,0/cgsix@1,0
/sbus@1f,0/lebuffer@0,40000
/sbus@1f,0/dma@0,81000
/sbus@1f,0/SUNW,bpp@e,c800000
/sbus@1f,0/SUNW,hme@e,8c00000
/sbus@1f,0/SUNW,fas@e,8800000
/sbus@1f,0/sc@f,1300000
/sbus@1f,0/zs@f,1000000
/sbus@1f,0/zs@f,1100000
/sbus@1f,0/eeprom@f,1200000
/sbus@1f,0/SUNW,fdtwo@f,1400000
/sbus@1f,0/flashprom@f,0
/sbus@1f,0/auxio@f,1900000    
/sbus@1f,0/SUNW,CS4231@d,c000000
/sbus@1f,0/SUNW,fas@e,8800000/st
/sbus@1f,0/SUNW,fas@e,8800000/sd
/openprom/client-services
/packages/disk-label
/packages/obp-tftp
/packages/deblocker
/packages/terminal-emulator
ok 

次に words の使用例を示します。


ok dev /zs 
ok words 
ring-bell      read        remove-abort?  install-abort   
close          open        abort?         restore 
clear          reset       initkbdmouse   keyboard-addr mouse 
1200baud       setbaud     initport       port-addr