サービスロケーションプロトコルの管理

はじめに

サービスロケーションプロトコルの管理』は、SolarisTM オペレーティング環境にインストールされたサービスロケーションプロトコル (SLP) V2 のフレームワークの構成および管理に関する情報を記載しています。このマニュアルでは、SunOSTM 5.8 オペレーティングシステムをすでにインストールし、使用するネットワーキングソフトウェアを設定してあるものとしています。SunOS 5.8 オペレーティングシステムは Solaris 製品ファミリーの一部であり、Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) などの多くの機能があります。SunOS 5.8 オペレーティングシステムは、AT&T 社の System V、Release 4 オペレーティングシステムに準拠しています。


注 -

Solaris オペレーティング環境は、SPARCTM および IA という 2 種類のハードウェア、つまりプラットフォーム上で動作します。Solaris オペレーティング環境は、64 ビットおよび 32 ビットの両アドレス空間で動作します。このマニュアルでは、章、節、注、リスト、図、表、例、あるいはコード例の中で特に指定がない限り、両方のプラットフォームおよびアドレス空間を指します。


対象読者

このマニュアルは、Solaris 8 が稼動している 1 つあるいは複数のシステムに対して管理責任者を対象として書かれています。このマニュアルを使用するには、UNIX システムの管理経験が 1 〜 2 年必要です。UNIX システム管理トレーニングコースへの参加が役立つことがあります。

内容の紹介

第 1 章「SLP の概要」では、SLP のアーキテクチャ実装の概要について説明します。

第 2 章「Solaris SLP の配置計画」では、ユーザーのサイトに固有の SLP オペレーションを計画している場合の検討事項について説明します。

第 3 章「SLP プロパティの構成」では、SLP 構成ファイルを使用して各種の SLP プロパティを設定する方法について説明します。

第 4 章「ネットワークプロパティの構成」では、SLP の配置を改良するために SLP のネットワーク関連プロパティを設定する方法について説明します。

第 5 章「スコープの構成」では、SLP スコープの作成および実装方法と、エンタープライズ内のサービスアクセスを調整する方法について説明します。

第 6 章「DA の配置」では、ディレクトリエージェントを配置して負荷を均等にする方法とエンタープライズ内のサービスアクセスを調整する方法について説明します。

第 7 章「レガシーサービスの組み込み」では、レガシーサービス (SLP の開発および実装以前に使用されていたネットワークサービス) を組み込む方法について説明します。

第 8 章「マルチホームホスト上での SLP の構成」では、SLP の配置で効果的にマルチホームホストを構成する方法について説明します。

付録 A 「SLP のメッセージタイプ」 は、SLP のメッセージタイプに関する参照情報を記載します。

付録 B 「SLP のステータスコード」 は、エージェント間の通信に使用される SLP ステータスコードの総合的なリストを示して説明します。

関連マニュアル

SLP の全体的な情報については、次の文献を参照してください。

Sun のマニュアルの注文方法

専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。

マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。

Sun のオンラインマニュアル

http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P-1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

¥ 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define ¥
  XV_VERSION_STRING'

ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則