トラフィックの重いネットワークや衝突率の高いネットワークでは、DA との通信が影響を受けることがあります。衝突率が高い場合、送信エージェントは、UDP データグラムを再転送する必要があります。再転送が発生しているかどうかは、snoop を使用して、SA サーバーとして slpd を実行しているホスト、および DA として slpd を実行しているホストのネットワークトラフィックを監視することにより判断できます。SA サーバーとして slpd を実行しているホストから同じサービスについて複数のサービス登録メッセージが snoop トレースに現れる場合は、衝突の問題があると考えられます。
衝突は、起動時の主要な問題となる場合があります。DA が最初に出てくると、DA は請求されていない通知を送り出し、SA はそれらの登録に応答します。SLP は、DA 通知を受け取ってから応答するまでにランダムな時間だけ、SA を待たせます。このランダムな待ち時間は、net.slp.randomWaitBound によって制御される最大値を使用して均等に分散されます。デフォルトのランダム待ち時間の上限は 1000 ミリ秒 (1 秒) です。
プロパティを構成することにより、この最大待ち時間を長くできます。たとえば、次のように構成します。
net.slp.randomWaitBound=5000 |
この例は、ランダム待ち時間を 5000 ミリ秒 (5 秒) に延長します。
ランダム待ち時間の上限を長くすると、DA を使用した登録において遅延が長くなるので、SA は新しく検出された DA を使用した登録をより時間をかけて完了できるので、衝突およびタイムアウトを回避することができます。