OpenWindows ユーザーズガイド (上級編)

調整プロファイルおよびビジュアル

調整ツールでモニターを調整すると、各フレームバッファのビジュアルごとに調整プロファイルが 1 つ作成されます。イメージをモニター上に表示するとき、2 つの異なるデバイス上でカラーが同じように表示されるかどうかに影響する、カラーの低速シフトと X ビジュアルの使用という 2 つの条件が存在する場合があります。

再調整により、カラーの低速シフトが修正されます。X ビジュアルは、フレームバッファのハードウェアガンマ検索用テーブル (LUT) により修正されます。ビジュアルとは、表示装置がサポートする表示フォーマットを記述しているデータ構造です。ビジュアルは、ウィンドウ内にある各ピクセルごとの表示特性を記述しています。つまり、ウィンドウのビジュアルは、表示装置のハードウェアガンマ LUT にウィンドウのピクセル値を解釈する方法を指示します。ビジュアルはガンマ LUT を経由して修正されます。

KCMS ソフトウェアを使って修正済み X ビジュアルを調整する場合、その結果得られるカラーは、2 つの異なるデバイス上で同じようには表示されません。これはそのビジュアルがガンマ修正を 2 回受けることになるためです。KCMS ソフトウェアは X ビジュアルがハードウェアガンマ LUT で既に修正済みかどうかを判定して、カラーの一貫性を保証します。X ビジュアルおよびハードウェアガンマ LUT の詳細については、 xgetvisualinfo(3) および xsolarisgetvisualgamma(3) のマニュアルページを参照してください。

モニターを記述している調整済みプロファイルは、 /etc/openwin/devdata/profiles ディレクトリにコピーされます。読み取り専用の基準プロファイルは、 /usr/openwin/etc/devdata/profiles にあります。

調整ツールを使って選択したプロファイルのコピーは、(「モニターを選択するには」を参照してください) ユーザのフレームバッファでサポートされるカラービジュアル形式ごとに作成されます。GrayScale または StaticGray のビジュアルは、カラービジュアルではないため考慮されていません。ユーザのフレームバッファが PseudoColor および TrueColor ビジュアルの両方をサポートする場合、調整ツールは 2 組み以上の測定値を収集します。