サイトを完全に NIS+ に移行するには、ネームサービスを変更するだけでなく、すべてのアプリケーションを NIS+ に移植する必要があります。NIS の呼び出しを行う、サイトの内部で作成されたアプリケーションはすべて、NIS+ の呼び出しを実行するように変更しなければなりません。そうしないと、常に NIS 互換モードで NIS+ サーバーを実行しなければならず、このモードの欠点をすべて抱えることになります。サイトの外部で作成されたアプリケーションでは、必要な変更が行われるまで、NIS 互換モードで名前空間を管理しなければならないことがあります。
表 4-5 では、NIS API 機能と、それに対応する NIS+ API 機能を示しています。
表 4-5 NIS の API の関数と NIS+ の API の関数の対応
NIS API の関数 |
NIS API の関数 |
---|---|
yp_get_default_domain() |
nis_local_directory() |
ypbind() |
なし |
ypunbind() |
なし |
ypmatch() |
nis_list() |
yp_first() |
nis_first_entry() |
yp_next() |
nis_next_entry() |
yp_all() |
nis_list() |
yp_master() |
nis_lookup() |
yperr_string() |
nis_perror() nis_sperrno() |
ypprot_err() |
nis_perror() nis_sperrno() |
yp_order() |
なし |
yp_update() |
nis_add_entry()、nis_remove_entry()、nis_modify_entry() |