Solstice Enterprise Agents 1.0 ユーザーズガイド

サブエージェントについて

サブエージェントは、ネットワークマネージャと直接通信することはありません。その代わりに、マスターエージェントと通信します。サブエージェントの管理責任はマスターエージェントに委ねることができます。ただし、それを受諾するか拒否するかはマスターエージェントによって判断されます。

サブエージェントは、マスターエージェントに登録されてから、マスターエージェントからの SNMP 要求を待ちます。要求を受信すると、サブエージェントは適切な応答を返送します。さらに、サブエージェントは、SNMP トラップを送信することもできます。

サブエージェントは、4 つの主な要素で構成されます。その 4 つの要素とは、SNMP トラップ、サービス API スタック、サブエージェントアプリケーション、MIB データベースです。マスターエージェントは、SNMP のプロトコルデータユニット (PDU) の送受信を管理します。また、PDU のコード化と復号化を行います。SP (スタック) は、受け取った要求を適切にディスパッチしたり、適用可能なコールバック関数を呼び出します。

システムインタフェースモジュールは、サブエージェントによって管理されているすべての変数に対するコールバックを実装したものです。MIB コンパイラは、自動的にこの情報を生成します。

システムに依存するインタフェースと MIB データベース以外の他の構成要素は、他のサブエージェントによって再利用可能です。これらの構成要素は、ライブラリで提供されています。

確立

サブエージェントは、サブエージェント自身の存在を知らせ、通信方法を指定します。トランスポートは、UDP が使用されます。サブエージェントが SNMP 要求を受信するポートは設定可能です。詳細については、「エージェントアクセス制御ファイル」を参照してください。ハンドシェイクプロトコルを使用して動的にこの確立処理を行うこともできます。

保守管理

サブエージェントは、マスターエージェントの存在を定期的に確認します。マスターエージェントによって呼び出されていない動的サブエージェントは、マスターエージェントが実行状態であるかどうかを定期的に判断します。実行時ライブラリは、割り込みイベントによって、サブエージェントのサブツリーをマスターエージェントに登録します。

終了

終了時には、動的サブエージェントが終了しようとしていることをマスターエージェントに知らせます。そのあと、マスターエージェントは、メモリー内のサブエージェントのテーブルからその行のエントリを削除できます。