マスターエージェントのトラップ PDU を作成し、そのトラップをマスターエージェントに送信することによって、マッパーがマスターエージェントにトラップを報告します。
トラップは、DMI SP から発行される要求外通知メッセージによって発生します。このメッセージはインジケーションの 1 つです。構成要素から送られたインジケーションは、「イベント」と呼ばれます。マッパーは、SP の登録テーブルにエントリを追加することによって、SP に登録したあと、すべてのインジケーションを受け取ります。また、マッパーは、すべての種類のイベントを受け取るためにフィルタの条件を設定します。マッパーはエージェントからの要求をすでに待っているため、このルーチンは個別のスレッドになります。サブエージェントが、トラップと共に送る OID を決めます。インジケーションには、次のようなさまざまな種類のものがあります。
DmiDeliverEvent
このインジケーションは登録先構成要素によって生成されます。SP は、SP によって保守されている登録テーブルとフィルタテーブルに有効なエントリがあるすべての MI アプリケーションに、このインジケーションを渡します。snmpXdmid マッパーは、OID 接頭辞と構成要素 ID を照合し、TrapOID を作成するためのイベントを生成します。groupId と属性もイベントの一部です。snmpXdmid マッパーは、OID 接頭辞を除く、イベントのすべての関連情報を使って、TrapOID を生成します。snmpXdmid は、trapID=14 を使って SNMP 固有のトラップを生成します。
DmiComponentAdded
新しい構成要素が登録されると、SP によってこのインジケーションが生成されます。新しい構成要素を、既存の .MAP ファイルまたはまったく新しい .MAP ファイルに登録できます。snmpXdmid はこのトラップを受け取ると、マスターエージェントに登録されているすべての OID の登録を解除し、すべての .MAP ファイルを読み込み直して、すべての OID をマスターエージェントに再登録するプロセスを実行します。特に、.MAP ファイルはマッパーの外部に生成されるため、これらの処理によってサブエージェントの変換テーブルと .MAP ファイルの同期を保つことが必要です。そのあとでマッパーは、trapID = 7 で SNMP 固有のトラップを生成します。
DmiComponent-Deleted
既存の構成要素 ID が SP から登録解除されると、SP によってこのインジケーションが生成されます。snmpXdmid マッパーは、このインジケーションを受け取ると変換テーブルを変更します。デフォルトでは、マッパーは、trapID=8 の SNMP トラップを生成します。
DmiLanguageAdded
DmiLanguageDeleted
DmiGroupAdded
新しいグループが構成要素 ID に基づいて SP に登録されると、SP によってこのインジケーションが生成されます。その結果、snmpXdmid の変換テーブルが更新されます。trapID=11 の SNMP トラップが生成されます。
DmiGroupDeleted
グループが SP から登録解除されると、SP によってこのインジケーションが生成されます。その結果、変換テーブルが更新され、trapID=12 の SNMP トラップが生成されます。
DmiSubscriptionNotice
このインジケーションは、次の 2 つの状況下で SP によって生成されます。
管理アプリケーションがインジケーションを受信するための登録を行なったときに、警告タイムスタンプに遭遇した場合。フラグがそのインジケーションの警告の程度を示します。trapID=15 の SNMP トラップが生成されます。
管理アプリケーションがインジケーションを受信するための登録を行なったときに、時間切れタイムスタンプに遭遇した場合。trapID=16 の SNMP トラップが生成されます。