共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド (ヘルプ・システム編)

製品準備チェックリスト

次のチェックリストは、製品が適切に準備されていることを確認するのに役立ちます。もちろん、ユーザが行うように製品をテストするのが一番いい方法です。

設計者の場合

  1. 最後のバージョンの実行時のヘルプ・ファイルが作成された。

    次の例は、実行時のファイルの作成の際に推奨するコマンドです。

       
    dthelptag -clean volumedthelptag volume nomemo onerror=stop

    -clean オプションは、上記の dthelptag コマンドからファイルを削除します。nomemo オプションは、記述者のメモが表示されないようにします。onerror=stop オプションは、パーサ・エラーが発生した場合に処理を停止します。パーサ・エラーが発生したヘルプ・ボリュームを配布してはなりません。

  2. すべてのハイパーリンクをテストした。

    各ハイパーリンクは適切なトピックを表示し、正しいアクションを実行します。

  3. 実行別名が実行リンクに定義された。

    実行別名は、アプリケーションのアプリケーション・デフォルト・ファイルにあるリソースとして定義されます。実行別名は実行されるシェル・コマンドと名前とを関連付けます。ヘルプ・ボリュームで実行リンクを使用した場合は、アプリケーション開発者がこれらのリソースをアプリケーション・デフォルト・ファイルに追加するように調整してください。詳細は、「実行別名」を参照してください。

  4. すべてのグラフィックが受け入れ可能である。

    グラフィックは、カラー、グレースケール、およびモノクロ・ディスプレイでテストされました。

製品のインテグレータの場合

  1. 実行時のファイルがインストールされた。

  2. すべてのグラフィックが適切な位置にインストールされた。

    各グラフィック・ファイルは、ヘルプタグ・ソフトウェアが実行されたときに .htg ファイルとは相対的な位置にあった .sdl ファイルに対しても、同じ相対的な位置にインストールされなければなりません。

  3. ヘルプ・ボリュームが登録された。

    dtappintegrate スクリプトが、インストール・ディレクトリから登録ディレクトリにシンボリック・リンクを作成するために実行されました。

  4. 製品のファミリ・ファイルがインストールおよび登録された。

    ファミリ・ファイルは他のヘルプ・ファイルと共にインストールされます。dtappintegrate を実行すると、ファミリ・ファイルのシンボリック・リンクを作成します。ヘルプ・ボリュームのためにファミリ・ファイルを登録するのは任意です。しかし、ファミリ・ファイルを登録しないと、ヘルプ・ボリュームはフロントパネルの [ヘルプ・ビューア] からはアクセスできません。

プログラマの場合

  1. アプリケーションは、次の必須リソースに対して正しい値を設定している。

       
    
    App-class*helpVolume:        volume
    App-class*helpOnHelpVolume:  help-on-help-volume 
    

    helpVolume リソースは、アプリケーションのためのヘルプ・ボリュームを識別します。helpOnHelpVolume は、ヘルプ・システムの使用に関するヘルプがあるヘルプ・ボリュームを識別します。

  2. 実行別名は、アプリケーションのデフォルトのリソース・ファイルにある。

    設計者は、アプリケーションのリソースとして実行別名を定義します。実行別名は、実行するシェル・コマンドと名前とを関連付けます。実行リンクがヘルプ・ボリュームで使用されていた場合は、追加の必要があるリソースを識別していることを設計者が確認するようにしてください。詳細は、「実行別名」を参照してください。

  3. アプリケーションが次のオプションのリソースに対して希望する値を設定している。

       
    App-class*DtHelpDialogWidget*onHelpDialog*rows:     rows
    App-class*DtHelpDialogWidget*onHelpDialog*columns:  columns
    App-class*DtHelpDialogWidget*definitionBox*rows:    rows
    App-class*DtHelpDialogWidget*definitionBox*columns: columns 
    

    onHelpDialog リソースは、「ヘルプの使い方」を表示するのに使用される簡易ヘルプ・ダイアログのサイズをコントロールします。definitionBox リソースは、定義リンクに使用される簡易ヘルプ・ダイアログのサイズをコントロールします。

  4. アプリケーションは、デフォルトのフォント・リソースを使用するか、アプリケーションのデフォルトのリソース・ファイルにフォント・リソースを定義している。

    ほとんどの場合、アプリケーションはデフォルトのフォント・リソースを使用できます。しかし、カスタム・フォントが使用される場合、デフォルトのリソース・ファイルに定義されていなければなりません。サンプルのフォント・スキーマが /usr/dt/dthelp/fontschemes ディレクトリに用意されています。フォント・スキーマの詳細は、第 14 章「母国語のサポート」を参照してください。