共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド (国際化対応編)

OverTheSpot (デフォルト)

OverTheSpot モードでは、プリエディット領域の位置はユーザが文字を入力しようとする場所 (たとえば現在のフォーカスを持つ Text ウィジェットの挿入カーソルの位置) に設定されています。プリエディット領域の文字は、カーソル位置にオーバレイ・ウィンドウとして表示され、入力メソッドによっては強調表示されます。

OverTheSpot モードでは 1 つのプリエディット領域が複数の行から成る場合があります。プリエディット領域は常にメイン・ウィンドウ領域の中にあり、どの方式でもはみ出すことはありません。

プリエディット中の文字列が Text ウィジェットのテキストの一部であるかのように表示されていても、プリエディットが終了するまでは、クライアントに渡されて下位の編集画面に表示されることはないので注意してください。図 1-5 を参照してください。

OverTheSpot モードを明示的に使用するには、VendorShell() ウィジェットの XmNpreeditType() リソースを、XtSetValues() 関数かリソース・ファイルのどちらかで設定します。XmNpreeditType() リソースは、TopLevelShell()ApplicationShell()、またはDialogShell() ウィジェットのリソースとしても設定できます。この 3 つのウィジェットは、VendorShell() ウィジェット・クラスのサブクラスです。

図 1-5 VendorShell ウィジェットでの OverTheSpot プリエディットの例 (日本語)

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