共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド

コンポーネントの配置のガイドライン

アプリケーション内のコントロールの物理的な構成を設計するときは、デスクトップ内で一貫性のあるインタフェースがユーザに提示されるように、次のガイドラインを使用する必要があります。

メイン・ウィンドウの配置

必須 

6-1: 

アプリケーションは、少なくとも 1 つのメイン・ウィンドウで構成されていなければならない。 

メイン・ウィンドウには、クライアント領域と、オプションでメニュー・バー、コマンド領域、メッセージ領域、およびスクロール・バーがあります。クライアント領域には、アプリケーションのフレームワークがあります。メイン・ウィンドウを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が保証されます。 

必須 

bd: 

アプリケーションのメイン・ウィンドウのデフォルト・サイズは、典型的なデータの量を扱えるだけの大きさでなければならないが、他のアプリケーションとの視覚的な衝突を最小限に抑えるために、物理的ディスプレイ・サイズ全体を占有してはならない。 

必須 

6-2: 

アプリケーションが、同じ主機能を備える複数のメイン・ウィンドウを持っている場合は、各ウィンドウが独立に閉じたりアイコン化される。 

たとえば、テキスト・エディタでは、複数のドキュメントを、それぞれ独立したメイン・ウィンドウ内で編集できます。この場合、各ウィンドウは独立したアプリケーションとして扱われ、使用されていないときは閉じたりアイコン化したりできます。 

必須 

6-3: 

アプリケーションが、異なる主機能を備える複数のメイン・ウィンドウを持っている場合は、各ウィンドウが他のウィンドウとは独立にアイコン化できなければならない。 

たとえば、デバッガは、ソースコードの編集、データ値の確認、および結果の表示のために別のメイン・ウィンドウを用意していることがあります。各ウィンドウは、使用していないときはアイコン化できますが、各ウィンドウが別々に閉じられるのか、1 つのウィンドウを閉じるとアプリケーション全体が閉じられるのかは、アプリケーションによって異なります。 

必須 

be: 

サイズ変更コーナーは、スクロールするデータ区画やリストを含んでいるすべてのメイン・ウィンドウに組み込まれていなければならない。 

ウィンドウの全体的なサイズを変更したら、それに応じて、スクロール可能な部分のサイズも増減しなくてはなりません。さらに、アプリケーションは空間の増減に基づいて、ウィンドウ内の要素の配置を再構成することもできます (たとえば 1 行のボタンを 2 行に再構成します)。 

メニュー・バーの配置


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用されます。他のロケールについては、修正を加える必要があります。


必須 

6-4: 

アプリケーションがメニュー・バーを持つ場合、メニュー・バーは、アプリケーションの上方、ウィンドウ枠のタイトル領域のすぐ下に置かれる。メニュー・バーは、アプリケーションで最もよく使われる機能をまとめたものである。メニュー・バーは階層式ボタンの形で、メニュー・トピックのリストを含んでいる。各ボタンは、機能によってグループ化されたコマンドを格納する独立したプルダウン・メニューに関連付けられている。メニュー・バーを使用することにより、アプリケーション間の一貫性が保たれる。 

メニュー・バーは、アプリケーションの最もよく使われる機能をまとめたものです。メニュー・バーはボタンの形で、メニュー・トピックのリストを含んでいます。各ボタンは、機能によってグループ化されたコマンドを格納する独立したプルダウン・メニューに関連付けられています。メニュー・バーの使用は必須ではありませんが、強く推奨します。 

必須 

6-5: 

アプリケーションのメニュー・バーには、階層式ボタンだけを格納する。 

バーの中で他のタイプのボタンを使用すると、メニュー構造をブラウズできなくなります。 

推奨 

bn: 

「標準」と見なされるいくつかの一般的なメニュー操作がある。標準のメニュー・バー項目は [ファイル]、[編集]、[表示]、[オプション]、および [ヘルプ] である。アプリケーションがこの種の機能をユーザに提供する場合、メニュー・バーの適切な名前の下に入れておく。これらのメニュー項目の内容については、後で詳細に説明する。 

標準メニュー・バーのエントリは次の順序で表示しなければなりません。 

[ファイル] [編集] [表示] [オプション] [ヘルプ] 

アプリケーションがこれらの項目に関連する機能をサポートしない場合は、メニュー・バーから削除してください。たとえば、アプリケーションがデータを異なった表示方法で表示する能力を持っていない場合は、[表示] メニューは削除しておくべきです。 

  

標準メニュー項目の間に、アプリケーション固有のメニューを追加できます。ただし、次の条件があります。 

  • [ファイル] メニューが存在する場合は、一番左のメニュー位置になければなりません。

  • [ヘルプ] メニューは、一番右の位置になければなりません。

  • [ファイル] と [編集] が存在する場合は、両者が隣接していなければなりません。

アプリケーションのメニューの例を次に示します。 

[ファイル] [編集] <カテゴリ 1> <カテゴリ 2> [表示] [オプション] <カテゴリ 3> [ヘルプ] 

推奨 

bo: 

ファイル指向でないアプリケーション (つまり、ファイルを透過的に管理し、このアクションをユーザに見せないアプリケーション) は、[ファイル] メニューを 1 つ以上のアプリケーション固有のメニューに置き換える。 

[ファイル] メニューの代わりとして使用するメニューの例 

代替メニュー 1: <app-label> [選択] 

代替メニュー 2: <app-label> <obj-type> 

代替メニュー 3: <obj-type> 

アプリケーションが複数のオブジェクト型を持っている場合は、代替メニュー 1 を使用できます。<app-label> の項目は、オブジェクト型に依存しないグローバルなアクションに使用されます。[選択] の項目は、現在選択されているオブジェクトに関連するアクションで、現在選択されているオブジェクトに応じて変更できます。何も選択されていない場合、このメニューは「何も選択されていない」ということを示す単一の項目のみを持ちます。項目が選択されているが、そのオブジェクトに適用する項目が存在しない場合、このメニューは「なし」という単一の項目のみを持つことになります。 

アプリケーションが、単一のオブジェクト型を持っている場合は、代替メニュー 2 を使用できます。アプリケーションに対してグローバルなアクションは <app-label> にあり、オブジェクト型に固有のアクションは <obj-type> にあります。 

アプリケーションが、単一のオブジェクト型を持ち、<app-label> メニューを必要としない場合は、代替メニュー 3 を使用できます。たとえば、印刷マネージャは [プリンタ] メニューを格納できます。 

これ以外の、ファイル指向のアプリケーションに適用されるメニューバーのガイドラインも、ファイル指向でないアプリケーションに適用されます。したがって、次のメニューバーは有効です。 

 

 

<app-label> [選択] [編集] <カテゴリ 1> [表示] <カテゴリ 2> [ヘルプ] 

複雑なアプリケーションや、ドメインに高度に依存するアプリケーション (たとえば、CAT スキャン・データの医学的なイメージ処理と診断のためのアプリケーションなど) では、メニュー・バーの設計に他のアプローチを採用しなければならないことがあります。次に例を示します。 

<app-label> <カテゴリ 1> <カテゴリ 2> [選択] [編集] <obj-type> [オプション] [ヘルプ] 

推奨 

bp: 

[終了] または [閉じる] は、メニュー・バーの先頭の (一番左の) メニューに置かれていなければならない。