CDE Motif アプリケーションを設計する際には、X Window System のサーバのアクセス機能が使用している、既存のシステム・レベルのキー・マッピングを意識するようにしてください。これらのサーバ機能は、AccessX と呼ばれ、動作障害を持つユーザによって一般に使用されている基本的なワークスペース・アクセス可能性を提供します。AccessX は、X Window System のサーバのバージョン X11R6 においてサポートされるようになりました。
内蔵の、サーバ・レベルのアクセス機能には、次のものがあります。
修飾されるキーを同時に押さなくても利用できるように、修飾キー ([Shift] や [Control] キーなど) のロッキングまたはラッチングを処理します。StickyKeys を利用すると、複数のキーの組み合わせを 1 本の指で入力できます。
キー・リピートの開始を遅らせ、動作時間に問題のあるユーザが、複数の文字が送信される前にキーを離せるようにします。
キーを指定の時間だけ押し続けないと、キーが押されたと受け入れられないようにします。これにより、動作時間に問題のあるユーザが誤ってキーを押してしまったときに、キーを押したというイベントが送信されるのを防ぐことができます。
カーソル移動の明示的な制御や、すべてのマウス・ボタンを押して離すイベントを、キーボード・ベースで実行できるようにする、マウスの代わりとなる機能です。
キーのロック状態を、そのキーを押したときの音で通知します。[Caps Lock] キーなどが、その対象となります。
指の震えるユーザが、キーを押したと誤って解釈されるのを防ぐために、次のキーを押したことを受け入れるまでのキーストロークの間隔を長くします。
推奨 |
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アプリケーションのキーマッピングが、表 10-6 に示す X Window System のサーバのアクセス機能のために予約されている、既存のシステム・レベルのキーマッピングと重複しないようにする。 |