Solaris 共通デスクトップ環境 Motif への移行

移植の必要があるかどうか

まず、アプリケーションを本当に移植する必要があるかどうかを判断する必要があります。「既存のアプリケーションを Solaris CDE デスクトップ上で実行する」で説明したように、OPEN LOOK と Motif のアプリケーションは Solaris CDE デスクトップ上で「そのままの状態」で動作します。したがって、Solaris CDE デスクトップ上で動作させるために、既存のアプリケーションを Motif や CDE に移植する必要はありません。

このため、いつ、どんなときにアプリケーションを移植するかを柔軟に判断できます。たとえば、アプリケーションを Solaris CDE デスクトップに移植するのを、手持ちの製品の主要リリースまで待つと決めることもできます。

基本的な統合

基本的なアプリケーションの統合は、アプリケーションを Solaris CDE デスクトップに統合する場合に実行することを強くお勧めする作業です。これらの作業では、アプリケーションのソースコードを変更する必要はありません (ある種の印刷機能を統合してアプリケーション内で印刷可能にするには、コードを少し変更する必要がありますが、基本的な統合の場合はこの作業は省略可能です)。

基本的な統合の場合は、デスクトップのアプリケーションプログラムインタフェース (API) を広範囲に使用していません。したがって、ドラッグ&ドロップ機能などのように、デスクトップとその他の対話を行うことはできません。

アプリケーションを Solaris CDE デスクトップに統合するためにコードを変更しなくても、次のさまざまな作業を実行できます。

Solaris CDE デスクトップは、アプリケーションと他のデスクトップアプリケーションとの相互運用性を提供します。新しいサービスを使用する場合は、コードを変更すれば追加できます (「推奨する統合」「オプションの統合」を参照してください)。

アプリケーション内で印刷可能にする方法と、基本的な統合の手順のリストについては、『Solaris 共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド』を参照してください。基本的な統合の手順を実装する方法については、『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』を参照してください。