Solstice DiskSuite 4.2.1 リファレンス

ランダム入出力と順次入出力

この節では、ランダム入出力と順次入出力の違いと、特定の構成に対する DiskSuite の最適化戦略について解説します。

ランダム入出力

順次入出力


注 -

順次入出力では、シーク時間と回転時間は存在しないことになります。順次入出力を最適化する場合には、ディスクの内部転送レートが最も重要になります。


まず最初に、max-io-size / #-disks-in-stripe (最大入出力サイズ/ストライプのディスク数) の値を調整することをお勧めいたします。UFS ファイルシステムでは、maxcontig パラメータによってファイルシステムのクラスタサイズが制御されます (デフォルトは 56 K バイト) 。一部の順次アプリケーションでは、このクラスタサイズを大きくすることによってパフォーマンスを向上させることができます。たとえば、maxcontig を 12 に設定すると、ファイルシステムのクラスタサイズは 96 K バイト (12 * 8 K バイトブロック) になります。飛び越し値が 24 K バイトの 4 方向ストライプを使用すると、ストライプ幅は 96 K バイト (= 4 * 24 K バイト) になり、パフォーマンスを向上させることになります。

例:順次アプリケーションでは、通常の入出力要求サイズは大きくなります (128 K バイト、場合によっては 1 M バイト以上) 。通常の入出力要求サイズが 256 K バイトで、4 つのディスクスピンドルに渡ってストライプする場合には、256 K バイト / 4 = 64 K バイトですから、最適な飛び越し値は 32 〜 64 K バイトになります。

ストライプ数:ストライプの場合には、先にパフォーマンス条件を決めてしまうというアプローチもあります。たとえば、あるアプリケーションで 10.4 M バイト/秒のパフォーマンスが要求され、各ディスクのパフォーマンスが約 4 M バイト/秒であるとします。この場合には、ストライプすべきディスクスピンドル数は、次のように計算されます。

10.4 M バイト/秒 / 4 M バイト/秒 = 2.6

したがって、3 つのディスクが必要になります。