Solstice DiskSuite 4.2.1 リファレンス

ミラーの信頼性

複数のスライスで障害が発生した場合には、ミラーが正常に動作を続けられるかどうかは保証されません。しかし、ミラーの構成によっては、複数のスライスで障害が発生した場合にも耐えられる場合があります。ミラー内で障害が発生した複数のスライスに同じ論理ブロックが含まれていなければ、ミラーは動作を続けられます (サブミラーがすべて同じ構成であることが必要です) 。

次の例を見てみましょう。

図 2-5 ミラーの信頼性の例

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ミラー d1 は 2 つのストライプ (サブミラー) から構成されています。各ストライプは、構成と飛び越し値が同じ 3 つの物理ディスクから構成されています。ここで、ディスク A、B、および F で障害が発生しても、ミラーの範囲全体にわたり、1 つ以上のディスクによって保証されているため、ミラーは正常な動作を続けることができます。

しかし、ディスク A とディスク D で障害が発生した場合には、それらのディスクに対応する論理アドレス範囲のデータは利用できなくなり、その論理アドレス範囲へのアクセスはエラーとなります。

複数スライスの障害によってミラーのデータが利用できなくなっても、データが利用できる領域へのアクセスは正常に行われます。この場合にミラーは、不良ブロックを含むディスクのように機能します。つまり、破損している部分へはアクセスできませんが、その他の部分へはアクセスできます。