SunVTS 4.0 テストリファレンスマニュアル

第 9 章 CPU テスト (cputest)

cputest は、SPARC プロセッサのデータパス機能の特定の側面をチェックします。

cputest は、2 つのサブテストで構成されています。

cputest のファイル保存モードを使用すると、これらのファイルを削除するかどうかを制御できます。これにより、比較に失敗した場合は、ファイルの内容を見て比較に失敗したデータを分析できます。圧縮の比較が失敗したときやファイル保存モードが保存に設定されているときなど、ファイルが保存されるたびに、ファイルの正確な名前が SunVTS メッセージウィンドウに表示されます。詳細は、cputest のオプション」 を参照してください。


注意 - 注意 -

保存モードが save に設定されているときは、CUC サブテストを何回も実行しないでください。何回も実行すると、/tmp/sunvts に保存されるファイルによって /tmp の容量がいっぱいになることがあります。/tmp がスワップ領域にマウントされている場合は、スワップ領域の容量がいっぱいになることがあります。



注 -

cputest のインスタンスは、1 プロセッサにつき 1 つだけ使用できます。


cputest のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.0 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 9-1 cputest の テストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

表 9-1 cputest のオプションダイアログボックスの説明
 オプション 説明
 Iterations 選択したサブテストのループ回数を指定します。上下矢印を使用して、1 から 8192 までの値から選択します。デフォルト値は、SunVTS のテストモードによって異なります。
 Test List

実行するサブテストを指定します。以下から選択できます。

  • CUC-compress/uncompress/compare のサブテスト

  • g0-g0 レジスタのサブテスト

サブテストの説明については、この章の最初にある一般的なテストの説明を参照してください。サブテストを選択しなかった場合は、両方とも実行されます。

 File Size (KBytes) KB 単位で CUC パターンファイルのサイズを指定します。1 から 8192 までの値から選択します。デフォルト値は、SunVTS のテストモードによって異なります。
 File Retention Mode

cputest が CUC パターンファイルを削除するかどうかを指定します。以下から選択できます。

  • Purge-無条件で 4 つのサブテストファイルを削除します。

  • Save-どのサブテストファイルも削除しません。

  • OnError-CUC が比較に失敗した場合を除き、4 つのサブテストファイルを削除します。比較に失敗した場合は、ファイルを削除しないでください。

デフォルトは OnError です。 

Save 値については、この章の最初にある「注意」を参照してください。 

 Processor Affinityテストパラメタダイアログボックスにプロセッサアフィニティの「結合先」 選択ボックスが表示されている場合でも、cputest のこのインスタンスに対応するプロセッサは、SunVTS がデバイスを調べるときに決定されます。したがって、このダイアログボックスではプロセッサアフィニティーを切り替えることはできません。

cputest のテストモード

以下のテーブルでは、 異なるテストモードでの cputest の機能の仕方について説明します。

表 9-2 cputest のテストモード
 テストモード

サポート 

 説明
 接続テストモード

○ 

両方のサブテストが選択されます。テストオプションは、以下の値で固定されます。

  • Iterations=5

  • File Size=64 KB

  • File retention=OnError

 機能テストモード (オフライン)

○ 

 両方のサブテストが選択可能です。必要に応じて cputest のスケールを指定するために、すべてのテストオプションを使用できます。
 機能テストモード (オンライン)

○ 

両方のサブテストが選択されます。テストオプションは、以下の値で固定されます。

  • Iterations=20

  • File Size=256 KB

  • File retention=OnError

cputest のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/cputest 標準引数 -o dev=デバイス名,count=カウント数,test=テスト一覧,size=ファイルサイズ,retain=モード

表 9-3 cputest のコマンド行構文
 引数 説明
dev=デバイス名テストするデバイス名を指定します。例: cpu-unit5
count=カウント数 サブテストのループ回数を定義します。1 から 8192 までの数を使用します。デフォルトは 200 です。
test=テスト一覧

実行するサブテキストを指定します。以下から選択できます。

  • CUC

  • g0

  • CUC+g0

size=ファイルサイズKB 単位で CUC パターンファイルのサイズを指定します。1 から 8192 までの値から選択します。デフォルトは 1024 です。
retain=モード

cputest が CUC パターンファイルを削除するかどうかを指定します。以下から選択できます。

  • Purge-無条件で 4 つのサブテストファイルを削除します。

  • Save-どのサブテストファイルも削除しません。

  • OnError-CUC が比較に失敗した場合を除き、4 つのサブテストファイルを削除します。比較に失敗した場合は、ファイルを削除しないでください。

デフォルトは OnError です。

Save 値については、この章の最初にある「注意」を参照してください。 


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名) 。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。


cputest のエラーメッセージ

表 9-4 cputest のエラーメッセージ
  エラーメッセージ 考えられる原因 対処方法 (該当する場合)
6001Data Test failed iteration ; cup-unitN is suspected cause. CPU モジュールの不良 購入先に問い合わせてください。
8000Illegal option value passed to cputest 文字列=文字列オプションパラメタに不正な値が入力されました。cputest -u と入力して、使用法を確認してください。 正しい値を入力してください。
8001Failed to allocate test buffer  
8002unable to bind to cpu=データ: 文字列cpu 値がオフラインになっているか、存在しません。文字列は追加の説明です。 
8003program operation 文字列 failed with due to データ  
8004system call 文字列 failed with: 文字列  
8005exed'd program 文字列 failed with code データ  
8006文字列 environment incompatibility caused operation 文字列 to fail.  
8007bin_probe: argument error 内部プログラムエラー 
8008bin_probe() 文字列 unavailable because: 文字列要求されたコマンドが /usr/bin にないか、アクセス権の問題です。compressuncompresscmp、および rm/usr/bin にあることを確認してください。また、アクセス権を確認してください。
8010Unable to create file 文字列/tmp がいっぱいか、アクセス権の問題です。/tmp がいっぱいでなく、書き込み可能であることを確認してください。
8011Unable to allocate データ byte buffer for 文字列 メモリーリソースの問題です。 
8012Unable to write データ bytes to 文字列  ディスクリソース、またはアクセス権の問題です。/tmp がいっぱいでなく、書き込み可能であることを確認してください。
8013NOT superuser; MUST be superuser to run this program  スーパーユーザーになってください。
8014Illegal option name passed to cputest 文字列 ユーザーエラーcputest -u と入力して、使用法を確認してください。