Sun フレームバッファー使用の手引き

ポーリング順序を変更する

この節では、SBus のポーリング順序とそれを変更する方法を説明します。

SBus アドレス

SPARCstation IPX や LX のように、2 スロットの SPARCstation システムには 0、1、2、 3 の 4 つの SBus アドレスがあります。SBus アドレス 0 は、メイン論理ボードに割り当てられ、システム用に予約されています。SBus スロット (SBus アドレス) の 1 と 2 は、ユーザーが組み込む SBus カード用であり、実際に使用可能なスロットです。SBus アドレス 3 には、メイン論理ボードのフレームバッファーが割り当てられています。

SPARCstation 2 システムには、システムボード上にフレームバッファーがありません。このシステムのスロット 1、2、3 は、SBus カードを組み込むために使用されます。

SPARCstation 10 と SPARCstation 20 には、システムボード上にフレームバッファーがありません。SBus アドレス f は、CPU 用に予約されていて、sbus-probe-list 中の最初のアドレスである必要があります。SPARCstation 10 および SPARCstation 20 のシステムでは、SBus アドレス線の 0、1、2、3 は、ユーザーが組み込む SBus カード用として使用されます。

ポーリングの順序

ポーリングの順序は、OpenBoot(TM) PROM の sbus-probe-list パラメタによって決定します。SPARCstation 10 および SPARCstation 20 の場合は、f で始まる必要があります。このパラメタは、スロット 0 から 3 の順序でポーリングするように設定されています。スロット 1、2、3 の順序は変更することができますが、必ずスロット 0 から始まる必要があります。

たとえば、SPARCclassic(TM)、SPARCstation IPX、 SPARCstation LX の構成では、SBus スロットにフレームバッファーカードを実装すると、システムはシステムボード上のフレームバッファーよりも先に SBus スロットのフレームバッファーを探します。SBus スロットにフレームバッファーを認識すると、システムはそのスロットでビデオ接続を確立し、それ以上は探しません。システムがシステムボード上のフレームバッファーを最初に探すようにする場合は、ポーリングの順序を 0、3、1、2 に変更します。


注 -

SPARCstation IPX、SPARCstation LX システムの sbus-probe-list を変更し、コンソールデバイスとして 3 を選択する場合には、モニターをシステムボード上のフレームバッファーに接続してください。システムは、ポーリングの順序に関わらず、他のモニターを認識しません。


sbus-probe-list の変更

以下の手順で、sbus-probe-list を変更します。


注意 - 注意 -

以下に示した手順は、SunOS(TM) ソフトウェアに精通したユーザーを対象としています。モニターが 1 台だけの場合や、sbus-probe-list を変更する必要がない場合には、この手順を無視してください。eeprom コマンドの入力後に表示されるシステム情報を変更すると、システムの構成が変更されます。


sbus-probe-list を変更する
  1. スーパーユーザーになり、以下を入力してください。


    # eeprom sbus-probe-list=0xyz (システムが SPARCstation 10 の場合は fwxyz)

    xyz または wxyz は、SBus スロットを調べる順序です。

    SPARCclassic、SPARCstation IPX、SPARCstation LX の構成では、0312 は SBus スロット 3 (システムボード上のフレームバッファー) を最初に調べ、その後に SBus スロット 1、2 の順に調べます。以下に入力例を示します。


    # eeprom sbus-probe-list=0312

    図 10-1 sbus-probe-list の書式

    Graphic

eeprom sbus-probe-list 中の 0 を除いた最左端の文字は、最初に調べられるデバイスを示します。これは物理的な位置に関わらず、コンソールデバイスとなります。


注 -

SPARCstation 10 または SPARCstation 20 システムを使用している場合は、 sbus-probe-list の最左端の文字は CPU のために予約されている f (0 ではなく) になります。


  1. モニターが、コンソールとして認識されているフレームバッファーに接続されていることを確認してください。

  2. システムを再起動し、変更を有効にします。