特記事項: Quad FastEthernet デバイスドライバ

TCP/IP パラメタの変更が失われないようにする

/etc/rc2.d ディレクトリに、以下の例のようにパラメタを変更する実行制御スクリプトを追加します。


#!/sbin/sh
# Local kernel modifications
#
case "$1" in
'start')
	echo "Setting local kernel parameters...\c"
	ndd -set /dev/tcp tcp_rexmit_interval_max 60000
	echo ""
	;;
'stop')
	echo "No kernel parameters changed."
	;;
*)
	echo "Usage: $0 {start|stop}"
	;;
esac
exit 0

ネットワークの速度を強制的に 10 Mbps または 100 Mbps に設定する
  1. ok プロンプトに対して show-devs コマンドを入力し、システムデバイスの一覧を表示します。

    以下の例のように、qfe デバイスのフルパス名が表示されます。

    • Sun Quad FastEthernet PCI アダプタの場合


      /pci@1f,2000/pci@2/SUNW,qfe@0,1
      /pci@1f,2000/pci@2/SUNW,qfe@1,1
      /pci@1f,2000/pci@2/SUNW,qfe@2,1
      /pci@1f,2000/pci@2/SUNW,qfe@3,1

    • Sun Quad FastEthernet SBus アダプタの場合


      /sbus@1f,0/SUNW,qfe@1,8c30000
      /sbus@1f,0/SUNW,qfe@1,8c20000
      /sbus@1f,0/SUNW,qfe@1,8c10000
      /sbus@1f,0/SUNW,qfe@1,8c00000

  2. 以下のように入力します。


    ok nvedit
    

  3. 以下のように入力します。行 0 の最後で Return キーを押します。


    0: probe-all install-console banner
    1: apply transfer-speed=10 qfe_デバイスのフルパス名
    


    注 -

    すでに NVRAM にコマンドがある場合は、これらの行をファイルの最後に追加してください。


  4. qfe_デバイスのフルパス名を入力したら、Control キーを押しながら C キーを押します。

    すべての qfe ネットワークインタフェースに対して手順 2手順 4 を繰り返し、各インタフェースのネットワーク速度を設定します。


    注 -

    上記の例では、速度は強制的に 10 Mbps に設定されます。100 Mbps に設定するには、10 の部分を 100 に置き換えます。


  5. ok プロンプトに対して以下のように入力します。


    ok nvstore
    ok setenv use-nvramrc? true
    

  6. システムを再起動します。

    ネットワーク速度を強制的に設定する方法の詳細は、強制モードの設定を参照してください。

自動ネゴシエーション

Sun Quad FastEthernet アダプタの重要な機能の 1 つに、自動ネゴシエーション機能があります。100BASE-T 規格で規定されているように、自動ネゴシエーションプロトコルはアダプタの動作モード (半二重または全二重) を選択し、自動検知プロトコルは接続速度 (10 Mbps または 100 Mbps) を選択します。

Sun Quad FastEthernet アダプタは、以下の接続速度と動作モードに対応しています。

システムが起動すると、Sun Quad FastEthernet アダプタは、接続相手 (ホストシステムのハブ、スイッチ、または別のネットワークインタフェースカード) にこれらの機能を通知します。接続相手も自動ネゴシエーションに対応している場合は、接続相手も自身の機能を通知します。接続の両側が共通して対応しているモードのうち、最も優先順位の高いモードが選択されます。

Sun Quad FastEthernet アダプタが自動ネゴシエーション機能を持たない遠隔システムまたはインタフェースに接続した場合は、自動的に速度と半二重モードが選択されます。

自動ネゴシエーションプロトコルが正常に動作しない接続相手に Sun Quad FastEthernet アダプタが接続した場合は、自動検知プロトコルを使用しないで、強制的に特定のモードと速度でドライバが接続を確立するようにデバイスを設定することができます。

local-mac-address 属性

Sun Quad FastEthernet アダプタの各ネットワークインタフェースには、一意の MAC (Media Access Control) アドレスが割り当てられます。MAC アドレスは、ネットワークインタフェースの 48 ビットの Ethernet アドレスです。OpenBoot™ ファームウェアは、ネットワークインタフェースに対応するデバイスノードの local-mac-address 属性を使用して MAC アドレスを報告します。

システム共通の MAC アドレスが存在する場合は、システムは、ネットワークインタフェースに割り当てられた MAC アドレスを使用する必要はありません。そのような場合は、システム共通の MAC アドレスがそのシステムにあるすべてのネットワークインタフェースに適用されます。

デバイスドライバやその他のアダプタユーティリティーは、デバイスを設定する際にネットワークデバイスの MAC アドレス (local-mac-address) を使用することができます。ネットワークインタフェースの MAC アドレスは、ネットワークを介してシステムを起動するときに使用されます。

ネットワークデバイスの mac-address 属性は、システムを起動するときに使用するネットワークアドレス (システム共通のアドレスまたは local-mac-address) を指定します。Sun Quad FastEthernet アダプタのネットワークインタフェースに割り当てられた MAC アドレスを使用してシステムを起動するには、NVRAM 設定変数の local-mac-address?true に設定します。


ok setenv local-mac-address? true