特記事項: SunFDDI アダプタ

デフォルトの MAC アドレスの変更

FDDI ネットワークへの接続は、それぞれ一意の 48 ビットの MAC アドレスによって識別されます。最初の SunFDDI カードには、デフォルトで、ホスト常駐の MAC アドレスが使用されます。この MAC アドレスは、マシンのマザーボード上の非揮発性記憶域 (NVRAM) に格納されています。後続の SunFDDI カードには、各 IDPROM に格納されている、カード常駐の MAC アドレスが使用されます。

一般に、この規約によって、マシンに取り付ける SunFDDI カードに一意の MAC アドレスが割り当てられることが保証されます。ただし、Ethernet (le) インタフェースや SunFDDI 2.0 (bf) インタフェースなど、ホスト常駐の MAC アドレスを使用する他の LAN インタフェースと重複する可能性があります。この場合は、システムに最初に取り付けた SunFDDI カードに割り当てられた、デフォルトの MAC アドレスを変更します。

pf_macid または nf_macid を使用してデフォルトの MAC アドレスを変更する

pf_macid(1M) ユーティリティーまたは nf_macid(1M) ユーティリティーを使用して、カード常駐の MAC アドレスを変更してからシステムファイルを変更し、デフォルトの MAC アドレスを無効にします。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. pf_macid(1M) ユーティリティーまたは nf_macid(1M) ユーティリティーを使用して、インスタンス番号 <inst> で識別される SunFDDI インタフェースの IDPROM から MAC アドレスを復元します。


    # <basedir>/nf_macid nf<inst><MACアドレス>
    

  3. マシンの起動ファイルを変更し、システムの再起動時に MAC アドレスが正しく割り当てられるようにします。

    1. /etc/rcS.d/S30rootusr.sh ファイルを編集し、インタフェース nf<inst> を初期化する ifconfig コマンドの直後に以下のような if 文を追加します。

      if 複数のインタフェースの MAC アドレスを変更する場合は、インタフェースごとに if 文を追加します。


      ifconfig $1 plumb
       if [ $1 = "nf<inst>" ]; then
          ifconfig nf<inst> ether <MACアドレス>
       fi
      

      ほとんどのシステムでは、/etc/rcS.d/S30rootusr.sh ファイルは、 /etc/rootusr ファイルへのハードリンクです。

  4. マシンを再起動し、SunFDDI インタフェースに新しい MAC アドレスを割り当てます。

    SunFDDI カードにホスト常駐の MAC アドレスが使用されているときは、既存のネットワークに影響を与えずに、カードを別のシステムに付け換えることができます。ただし、ネットワークへのパケット送信が開始された場合は、アドレス解決プロトコル (ARP) によって、他のステーションの ARP テーブルが更新され、そのインタフェースの MAC アドレスが追加されます。FDDI で動作中の OSI に対しては、ES-IS プロトコルによって、同じ機能が実行されます。カード常駐の MAC アドレスを使用する SunFDDI カードを交換した場合は、ARP のエントリの時間切れが発生するか、動作中のすべてのステーションから ARP のエントリを手動で削除するまで、パケットは正しく配信されません。