Solaris 8 のインストール (上級編)

プロファイルサーバーの作成

ネットワーク上のシステム用にカスタム JumpStart インストールを設定する際は、サーバーにディレクトリを作成しなければなりません (JumpStart ディレクトリと呼びます)。JumpStart ディレクトリのルートレベルには、すべての重要なカスタム JumpStart ファイルが入っています (たとえば、rules ファイル、rules.ok ファイル、プロファイルなど)。

JumpStart ディレクトリを持つサーバーは、「プロファイルサーバー」と呼びます。プロファイルサーバーは、インストールサーバーやブートサーバーと同じシステムでも、異なるサーバーでもかまいません。

JumpStart ディレクトリの所有者は root で、アクセス権は 755 です。


注 -

プロファイルサーバーは、異なるプラットフォームのシステムにも、カスタム JumpStart ファイルを提供できます。たとえば、IA サーバーは、SPARC 搭載システムと IA 搭載システムの両方にカスタム JumpStart ファイルを提供できます。


JumpStart ディレクトリをサーバー上に作成する方法


注 -

この手順では、システムがボリュームマネージャを実行していると仮定しています。フロッピーディスクや CD を管理するのにボリュームマネージャを使用していない場合、ボリュームマネージャなしで取り外し可能な媒体を管理する方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。


  1. JumpStart ディレクトリを作成するサーバーに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. サーバーに JumpStart ディレクトリを作成します。


    # mkdir -m 755 jumpstart_dir_path
    

    jumpstart_dir_path は、JumpStart ディレクトリの絶対パスです。

    たとえば、次のコマンドは、ルートファイルシステムに jumpstart というディレクトリを作成し、アクセス権を 755 に設定します。


    mkdir -m 755 /jumpstart
  3. /etc/dfs/dfstab ファイルを編集します。次のエントリを追加してください。


    share -F nfs -o ro,anon=0 jumpstart_dir_path
    

    たとえば、次のエントリは /jumpstart ディレクトリを共有します。


    share -F nfs -o ro,anon=0 /jumpstart
    
  4. shareall と入力して、Return キーを押します。

  5. カスタム JumpStart ファイルの例を各自の JumpStart ディレクトリに

    • コピーしない場合は停止して、プロファイルサーバーでの JumpStart ディレクトリの作成を終了します。

    • コピーする場合は、次の表から次に実行する作業を判断します。

    例のコピー元 

    実行すべき作業 

    使用しているプラットフォーム用の Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD 

    Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) をサーバーの CD-ROM ドライブに挿入します。 

    ボリュームマネージャが自動的に CD をマウントします。 

    ローカルディスク上の使用しているプラットフォーム用の Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD イメージ

    ディレクトリを、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) イメージの位置に変更します。次に例を示します。 


    cd /export/install

  6. サンプルのカスタム JumpStart ファイルを、プロファイルサーバーの JumpStart ディレクトリにコピーします。


    # cp -r media_path/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path
    

    ここで、media_path はローカルディスク上の CD またはイメージへのパスを示し、jumpstart_dir_path はカスタム JumpStart ファイルの例があるプロファイルサーバーのパスを示します。

    たとえば、次のコマンドは、jumpstart_sample ディレクトリをプロファイルサーバー上の /jumpstart ディレクトリにコピーします。


    cp -r /cdrom/cdrom0/s2/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* /jumpstart
  7. JumpStart ファイルの例を更新して、サイトの環境内で動作するようにします。