特記事項: SunFDDI アダプタ

第 1 章 SunFDDI アダプタの ドライバソフトウェアの構成

この章では、SunFDDI? アダプタで使用されるドライバソフトウェアの構成について説明します。特に明記されていない限り、すべての説明は、SunFDDI PCI アダプタ (pf) と SunFDDI SBus アダプタ (nf) の両方に適用されます。

ドライバソフトウェアのインストール

SunFDDI アダプタを使用するためにインストールする必要があるソフトウェアは、Solaris CD に含まれています。


注 -

SunFDDI アダプタに付属しているインストール CD は使用しないでください。Solaris CD に含まれているソフトウェアが、最新バージョンのドライバです。


SunFDDI アダプタを使用する前に、システムのホストファイルを作成および編集する必要があります。以下の手順に従ってください。

ホストファイルの構成

SunFDDI ドライバソフトウェアをインストールした後、アダプタのインタフェース用に hostname ファイルを作成する必要があります。また、/etc/hosts ファイル内に、インタフェース用の IP アドレスとホスト名を作成する必要があります。

ホストファイルを構成する
  1. コマンド行で grep コマンドを使用し、/etc/path_to_inst ファイル内で pf デバイスまたは nf デバイスを検索します。

    SunFDDI PCI アダプタの場合


    # grep pf /etc/path_to_inst
    "/pci@1f,2000/pci@2/pf@0" 0 "pf"

    上記の例では、pf@0 インスタンスにより、SunFDDI PCI アダプタがスロット 1 に取り付けられていることが分かります。

    SunFDDI SBus アダプタの場合


    # grep nf /etc/path_to_inst
    "/sbus@1f,0/SUNW,nf@1,7880" 1 "nf"

    上記の例では、nf@1 インスタンスにより、SunFDDI SBus アダプタがスロット 2 に取り付けられていることが分かります。

  1. /etc/hostname.pfnum ファイル、または hostname.nfnum ファイルを作成します。num には、実際に使用するインタフェースのインスタンス番号を指定します。

    • 使用する予定のない SunFDDI アダプタのネットワークインタフェースの /etc/hostname.nfnum ファイルや hostname.pfnum ファイルは作成しないでください。

    • /etc/hostname.nfnum ファイルや hostname.pfnum ファイルには、適切なネットワークインタフェースのホスト名が含まれている必要があります。

    • ホスト名には IP アドレスが必要です。IP アドレスは、/etc/hosts ファイルに入力する必要があります。

    • ホスト名は、すべてのインタフェースのすべてのホスト名の中で一意である必要があります。たとえば、/etc/hostname.hme0/etc/hostname.nf1 で同じホスト名を共有することはできません。

SBus の手順 1 のインスタンスの例を使用して、zardoz というシステムで SunFDDI アダプタ (zardoz-11) を使用する場合に必要な /etc/hostname.nfnum ファイルを以下の例に示します。


# cat /etc/hostname.hme0
zardoz
# cat /etc/hostname.nf0
zardoz-11

  1. 有効な nf または pf ネットワークインタフェースごとに、/etc/hosts ファイルに適切なエントリを作成します。

    前の例では、エントリは以下のとおりです。


    # cat /etc/hosts
    #
    # Internet host table
    #
    127.0.0.1     localhost
    129.144.10.57 zardoz    loghost
    129.144.11.83 zardoz-11

  2. システムを再起動します。


    注 -

    インターネットプロトコルのバージョン 6 (IPv6) は、現在標準の IPv4 の機能を拡張したプロトコルです。本リリースの Solaris に含まれる Sun FDDI デバイスドライバは IPv4 と IPv6 の両方をサポートします。IPv4 の設定は /etc/hosts の設定ファイルで行いますが、IPv6 の設定は別のファイルで行います。IPv6 への移行と実装については、『Solaris 8 のシステム管理 (第 3 巻)』を参照してください。


ネットワークからの起動

SunFDDI アダプタのインタフェースを起動デバイスとして使用する場合は、以下の手順に従ってください。

ネットワークから起動する
  1. ok プロンプトで以下のように入力します。


    ok show-devs
    

    show-devs コマンドによってシステムデバイスの一覧が表示されます。以下の例のように、pf デバイスまたは nf デバイスのフルパス名が表示されます。

    SunFDDI PCI アダプタの場合


    /pci@1f,2000/pci@2/pf@0,1
    

    SunFDDI SBus アダプタの場合


    /sbus@1f,0/nf@1,7880
    


    注 -

    これらの FDDI デバイスのうち、1 つだけを起動用に選択します。


  1. ok プロンプトで以下のように入力します。


    ok boot FDDIデバイスのフルパス名
    

local-mac-address プロパティ

SunFDDI アダプタのネットワークインタフェースには、それぞれ一意のメディアアクセス制御 (MAC) アドレスが割り当てられています。このアドレスは、そのネットワークインタフェースの 48 ビット Ethernet アドレスです。この MAC アドレスは、OpenBoot ファームウェアによって、ネットワークインタフェースに対応するデバイスノード内で local-mac-address プロパティを介して通知されます。

システム共通の MAC アドレスがある場合は、システムでは、この割り当てられた MAC アドレスが使用されない場合があります。この場合は、システム共通の MAC アドレスが、システム上のすべてのネットワークインタフェースに適用されます。

デバイスドライバや他の任意のアダプタユーティリティーでは、構成時にネットワークデバイスの MAC アドレス (local-mac-address) を使用することができます。ネットワークインタフェースの MAC アドレスは、ネットワークを介してシステムを起動するときに使用することができます。

ネットワークデバイスの mac-address プロパティは、システムの起動に使用するネットワークアドレス (システム共通または local-mac-address) を示します。SunFDDI アダプタのネットワークインタフェースに割り当てられた MAC アドレスの使用を開始するには、以下のようにして NVRAM 構成変数 local-mac-address?true に設定します。


ok setenv local-mac-address? true