SunVTS 4.1 テストリファレンスマニュアル

第 12 章 Sun StorEdge Hardware RAID のアダプタテスト (dpttest)

dpttest は、Sun StorEdgeTM PCI SCSI Hardware RAID のアダプタカードを使用します。dpttest は、このカードにデバイスがアタッチされているかどうかにかかわらず、実行できます (以下の注を参照)。

このテストは、カードに対してファームウェアテストを実行して、システムインタフェースのチェックと機能性の検証を行います。

dpttest は、以下のサブテストを実行します。


注 -

アダプタにディスクがアタッチされている場合は、アタッチされた任意のディスクまたは RAID 構成、あるいはその両方に対して disktest を実行することによって、さらに診断範囲を広げることができます。



注 -

カードにデバイスがアタッチされていると、いくつかのテスト (例: BIST RAM サブテスト) が実行されなくてもエラーが報告されない場合があります。その場合は、通常の機能テストモードのため、テストは現在使用中のシステムで実行されます。


dpttest のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.1 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 12-1 dpttest のテストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

表 12-1 dpttest のオプション

オプション 

説明 

DMA test 

DMA サブテストを有効または無効にします。 

デフォルト値-機能テストモードの場合は有効、接続テストモードの場合は無効になります。 

BIST test 

BIST サブテストを有効または無効にします。  

デフォルト値-すべてのテストモードにおいて有効になります。 

Check Memory 

メモリーサブテストを有効または無効にします。  

デフォルト-すべてのテストモードにおいて無効になります。 

注: Sun では、SRC/P Hardware RAID カード上で現在 64 MB のキャッシュをサポートしています。メモリーの量を確認するには、「Check Memory」に 64 M を設定します。 

dpttest のテストモード

表 12-2 dpttest のテストモード

テストモード 

サポート 

説明 

接続テスト 

○ 

dpttest はカードをポーリングし、BIST テストだけを実行します。 

機能テスト 

(オフライン) 

○ 

すべてのサブテストが実行されます。 

機能テスト 

(オンライン) 

○ 

すべてのサブテストが実行されます。 

dpttest のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/dpttest [標準引数] -o dev=デバイスのシリアル番号, dma=Enable|Disable,bist=Enable|Disable, memchk=無効|16M|32M|48M|64M|128M|192M|256M

表 12-3 dpttest のコマンド行構文

引数 

説明 

dev=デバイスのシリアル番号

テスト対象のカードのシリアル番号を指定します。シリアル番号は、メインカードの裏側のラベルに記載されています。バッテリユニットまたは SCSI ドーターボードのシリアル番号を参照しないようにしてください。 

デフォルト値はありません。このオプションは必須です。 

dma=Enable|Disable

DMA サブテストを有効または無効にします。 

デフォルト-機能テストモードの場合は有効、接続テストモードの場合は無効になります。 

bist=Enable|Disable

BIST サブテストを有効または無効にします。  

デフォルト値-すべてのテストモードにおいて有効になります。 

memchk=Enable|16M |32M|48M|64M|128M |192M|256M

メモリーチェックサブテストでチェックするメモリーの量を指定します。無効にした場合は、メモリの検証は行われません。有効な値が設定されると、テストはアダプタのそのメモリー量の構成を検証します。 

デフォルト: 機能テストモードの場合は有効、接続テストモードの場合は無効になります。 

注: Sun では、SRC/P Hardware RAID カード上で現在 64 MB のキャッシュをサポートしています。メモリーの量を確認するには、「Check Memory」に 64 M を設定します。 


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは 32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。