この章の「/etc/system ファイル内のパラメタの設定」で説明しているパラメタは、デバイスごとに指定することもできます。それらのパラメタをデバイスごとに設定するには、/kernel/drv ディレクトリに eri.conf ファイルを作成します。eri.conf ファイルのパラメタの設定は、/etc/system ファイルの設定に優先します。システムの特定のデバイスに対して特定のパラメタを設定する必要がある場合は、eri.conf ファイルを使用してください。eri.conf ファイルには、第 3 章「パラメタの定義」に示す読み取り・書き込み可能なパラメタを設定することができます。
詳細は、prtconf (1M)、system (4)、driver.conf (4) のマニュアルのページを参照してください。以下に eri.conf ファイルを設定する例を示します。
デバイスツリーでデバイスのハードウェアパス名を取得します。
通常、デバイスのパス名と関連するインスタンス番号は、/etc/path_to_inst ファイルに含まれています。たとえば、Sun Blade 1000 PCI システムでは、/etc/path_to_inst ファイル内に以下のエントリが存在します。
"/pci@8,700000/network@5,1" 0 "eri" |
デバイスパス名の、最後の / 文字と @ 文字の間の最後の要素は、デバイス名を表します。
最後の要素の前のパス名は、親の名前を表します。
最後の @ 文字の後のコンマで区切られた番号は、デバイス番号と機能番号を表し、この2つで装置アドレスと呼ばれます。
eri.conf ファイルで PCI デバイスを明確に指定するには、デバイス名と親、装置アドレスを使用します。PCI デバイス指定の詳細については、pci (4) のマニュアルページを参照してください。
上記の例の 1 行目では、以下のようになります。
名前 = eri
親 = /pci@8,700000
装置アドレス = 5,1
/kernel/drv/eri.conf ファイル内の上記のデバイスに、ipg1 および ipg2 のパラメタを設定します。
name = "eri" parent = "/pci@8,700000" unit-address = "5,1" ipg1=10 ipg2=5; |