Solaris 8 のシステム管理 (追補)

リムーバブルメディア上の情報へのアクセス

リムーバブルメディア上の情報にアクセスするには、ボリュームマネージャを使用する方法と使用しない方法があります。ファイルマネージャを使用してリムーバブルメディア上の情報にアクセスする方法については、『Solaris 8 ユーザーズガイド (追補)』の「リムーバブルメディア・マネージャの使用」を参照してください。

Solaris 8 6/00 リリースから、ボリュームマネージャ (vold) ですべてのリムーバブルメディアデバイスを動的に管理できるようになりました。これに伴い、/dev/rdsk/cntndnsn/dev/dsk/cntndnsn などのデバイス名でのリムーバブルメディアへのアクセスは、できなくなります。

ボリュームマネージャ vold が実行されている場合は、CDE のリムーバブルメディア・マネージャ、または /cdrom0/floppy/rmdisk/jaz0/zip0 などのボリュームマネージャのパス名を使用して、デバイスにアクセスすることができます。

また、/vol/dev ディレクトリ内のエントリにより、リムーバブルメディアにアクセスすることもできます。たとえば、フロッピーディスクについては、次のように実行します。


/vol/dev/rdiskette0/volume-name

CD-ROM やリムーバブルハードディスクについては、次のように実行します。


/vol/dev/rdsk/cntndn/volume-name

リムーバブルメディアのデバイスにリムーバブルメディアが挿入されている場合は、/vol/dev ディレクトリ内のパスへのシンボリックリンクとして /vol/dev/aliases ディレクトリ内にその別名が現れます。たとえば、test とラベル付けされたフロッピーディスクがフロッピーディスクドライブ 0 に挿入されており、test とラベル付けされた CD が /dev/rdsk/c2t1d0 の CD-ROM ドライブに挿入されている場合は、次の出力が表示されます。


$ ls -l /vol/dev/aliases
lrwxrwxrwx	1 root root	30 May 11 12:58 cdrom0 -> /vol/dev/rdsk/c2t1d0/test
lrwxrwxrwx	1 root root	30 May 11 12:58 floppy0 -> /vol/dev/rdiskette0/test

デバイス名が不明な場合は、eject -n コマンドを使用して、すべてのリムーバブルメディアのデバイスについてデバイス名を表示することができます。たとえば、eject -n 出力の右側のデバイス名の一覧をもとにして、fsckmkfs、または newfs コマンドで使用するデバイス名を決定することができます。

リムーバブルメディア上の情報にアクセスするには

コマンド行インタフェースを使用する場合は、適切なデバイス名を使用して情報にアクセスします。リムーバブルメディアにアクセスする前に volcheck コマンドを実行して、コマンド行からボリュームマネージャのニックネームを使用することもできます。デバイス名については、rmformat(1) のマニュアルページを参照してください。

例 - リムーバブルメディア上の情報にアクセスする

フロッピーディスク上の情報にアクセスするには、次のようにします。


$ volcheck
$ ls /floppy
myfile

Jaz ドライブ上の情報にアクセスするには、次のようにします。


$ volcheck
$ ls /rmdisk
jaz0/		jaz1/

CD-ROM 上の情報にアクセスするには、次のようにします。


$ volcheck
$ ls /cdrom
solaris_8_sparc/

Jaz ドライブおよび Zip ドライブへのアクセス

Solaris 8 6/00 リリースにアップグレードするか Solaris 8 6/00 リリースをインストールするかによって、Solaris 8 6/00 で更新された Jaz ドライブおよび Zip ドライブへのアクセス方法が異なります。

以前の Solaris リリースと同じ方法で Jaz ドライブおよび Zip ドライブにアクセスしたい場合は、次の手順に従ってください。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /etc/vold.conf ファイル内の次の行でテキストの初めに # マークを挿入し、コメント扱いにします。


    # use rmdisk drive /dev/rdsk/c*s2 dev_rmdisk.so rmdisk%d
  3. システムをリブートします。


    # init 6