IP ネットワークマルチパスの管理

物理インタフェースのグループ化

グループの構成には、ifconfig コマンドを使用します。このコマンドの group オプションでグループ名を指定し、インタフェースを IPv4 と IPv6 をともにそのグループに追加します。group オプションは次のように使用します。


ifconfig interface-name group group-name

注 -

グループ名にはスペースの使用は避けてください。ifconfig ステータスディスプレイは、スペースを表示しません。そのため、一方にスペースを含む 2 つの似たグループ名を作成した場合、ステータスディスプレイでは同じように見えてしまうことになります。実際は別のグループ名であり、混乱を招きやすいためです。


特定のグループに IPv4 インタフェースを入れると、同じグループに IPv6 インタフェースが自動的に入れられます。さらに、同じコマンドを使って、同じサブネットに接続された 2 つ目のインタフェースを同じグループに入れることができます (「2 つのインタフェースでマルチパスインタフェースグループを構成するには」を参照)。

マルチパスグループからインタフェースを削除するには、group オプションで空文字列を指定します (「グループからインタフェースを削除するには」を参照)。

別のマルチパスグループに属するインタフェースを新しいグループに入れる場合、既存のグループからそのインタフェースを削除する必要はありません。インタフェースを新しいグループに入れると、そのインタフェースは既存のグループから自動的に削除されます (「インタフェースを既存のグループから別のグループに移動するには」を参照)。

1 つのマルチパスグループに構成できるネットワークアダプタの数に制限はありません。group オプションを論理インタフェースに指定することはできません。たとえば、hme0 は使用できますが、hme0:1 は使用できません。

マルチパスグループのすべてのインタフェースは、同じ IP リンクに接続されていなければなりません。これは、インタフェースに障害が発生すると、障害経路の迂回処理によって、すべての IP アドレスが障害の発生したインタフェースからグループ内の正常なインタフェースに移されるからです。正常なインタフェースに切り替えられたアドレスにルーターがパケットのルーティングを引き続き行うためには、その正常なインタフェースが同じ IP リンクに接続されていなければなりません。