Solaris WBEM Services の管理

Solaris_Application1.0.mof ファイル

Solaris_Application1.0.mof ファイルでは、Solaris スキーマを拡張するアプリケーションパッケージやパッチを設定します。

パッケージ

Solaris_Application1.0.mof ファイルには、標準の Solaris パッケージを表すクラスが含まれています。これらのパッケージは、Solaris オペレーティング環境に個別にインストールしたり、削除したりすることができます。

次の表は、設定できるアプリケーションパッケージの属性です。「pkginfo」フィールドは、pkginfo コマンドを実行したときにパッケージ属性が表示されるフィールド、「説明」はパッケージ属性の説明です。

表 B-2 指定可能なパッケージ情報
 パッケージ属性pkginfo フィールド 説明

名前 

PKGINST

パッケージに付ける名前。通常、名前は、ベンダー名を表す 3〜4 文字の大文字とパッケージを固有に識別する 5 文字までの小文字で表す 

説明 

DESC

パッケージの簡単な説明を文字列で指定する 

キャプション 

NAME

パッケージの簡単な追加の説明を文字列で指定する 

カテゴリ 

CATEGORY

パッケージに含まれる情報の種類。これは、パッケージにビデオアプリケーション、グラフィックアプリケーション、Java アプリケーションなどが含まれる場合に使用する。カテゴリは自由形式の文字列で、通常、文字列には systemapplication などの単語が含まれる。カテゴリ文字列には、複数の単語をコンマで区切って指定できる。値としては、ALE, graphics, java, video, JFP, SyMON などが指定できる

アーキテクチャ 

ARCH

このパッケージが適用されるシステムアーキテクチャ。アーキテクチャ属性は文字列かその列挙。マニュアルページからなるパッケージなど汎用テキストパッケージを指定する場合は、all を使用する。バイナリを表す場合は、プロセッサタイプとして示される sparc または i386 を指定する。カーネルを表す場合は、そのプロセッサタイプのサブクラスとして示される sparc.sun4u を指定する

ベースディレクトリ 

BASEDIR

パッケージがインストールされているトップレベルのディレクトリを示す有効な UNIX のパス 

メーカー 

VENDOR

製品の製造メーカー 

ビルド番号 

PSTAMP

ビルドホスト名と、その後ろにタイムスタンプを含む文字列 

インストール日付 

INSTDATE

オペレーティングシステムがインストールされた日付と時刻 

サポート情報 

HOTLINE

サポートが必要なときの連絡先を示す文字列 

パッチ

Solaris_Application1.0.mof ファイルでは、さらに、アプリケーションの問題や更新バージョンに対する修正をパッチの形で提供します。次の表は、指定できるパッチの属性とその説明です。パッチの属性に含まれる情報はすべて、showrev -p コマンドにより取得することができます。

表 B-3 提供可能なパッチ情報
 パッチ属性 説明
 廃止 (Obsoletes) 廃止されたパッチや現在のパッチに統合されているパッチを示す
 必須 (Requires) 現在のパッチが動作するために必要なパッチのリスト
 非互換 (Incompatibles) 現在のパッチと互換性のないパッチのリスト
 パッケージ (Packages) このパッチが修正するパッケージのリスト
 メーカー (Manufacturer) メーカー名のリスト
 インストール日付 (Installation Date) パッチがインストールされた日付と時刻を示す、日付/時刻の値