Solaris WBEM Services の管理

物理モデル

物理モデルは、実際の物理的な環境を表します。管理される環境のほとんどは、論理オブジェクト (実際のオブジェクトではなく環境の情報面を記述するオブジェクト) で表されます。システム管理のほとんどは、システム状態を表現、制御する情報の操作に関係しています。実際の物理的な環境に対する操作 (物理ドライブの読み取りヘッドの移動やファンの起動など) はすべて、通常、論理的な環境の操作による間接的な結果として発生するにすぎません。そのため、物理的な環境は一般に直接的な重要性はありません。

一般にシステムの物理的な各部には、計測機構は付けられていません。それらの現在の状態 (およびそれらの存在そのもの) は、システムについてのほかの情報から間接的に推測できるだけです。CIM では、物理モデルは環境のこの側面を表します。このモデルは、システムごとに大きく異なり、また技術の進展に伴い劇的に変化すると考えられます。また、管理環境の物理的な側面についての情報提供を具体的な目的として、アプリケーション、ツール、および環境を個別に使用するために、物理的な環境を追跡、計測することは、常に困難を極めると予測されます。