Java Sound API では、Java プログラムでオーディオと Musical Instrument Digital Interface (MIDI) データの取り込み、処理、再生ができます。これらの新しい機能を使用すると、開発者は次のような新しいタイプのアプリケーションが作成できます。
会議や電話通信のアプリケーションなどを含む、通信フレームワーク。
エンドユーザー向けコンテンツ配信システム。これらのシステムは、単純なデスクトップのメディアプレーヤーからストリーム化された音楽の配信システムや、ライブイベントのブロードキャスト音声アプリケーションにまで及びます。
ユーザーの操作に応えて動的にサウンドを生成するゲームや Web サイトなど、対話型のアプリケーション。
オリジナルのオーディオや音楽のコンテンツを作成したり編集したりするためのツールやツールキット。
Java Sound API は効率的なサウンドエンジンによってサポートされており、プラットフォームでの高品質なオーディオミキシングや MIDI 合成機能が保証されています。J2SE 1.3.0 に組み込まれている実装では、具体的には次の機能がサポートされています。
オーディオファイルフォーマット: AIFF、AU、および WAV
音楽ファイルフォーマット: MIDI タイプ 0 とタイプ 1 および Rich Music Format
オーディオコーデック: u-law と a-law
オーディオデータフォーマット:モノラルとステレオでの 8 ビットと 16 ビットのオーディオ、サンプルレートは 8 kHz から 48 kHz まで。
ソフトウェアでの MIDI ウェーブテーブルの合成とシーケンシングとハードウェア MIDI デバイスへのアクセス
最大 64 チャネルがデジタルオーディオと合成 MIDI 音楽のミキシングおよびレンダリングが可能な、オールソフトウェアミキサー。
さらに、開発者が現在の実装の機能を拡張するときに使用できるサービスプロバイダインタフェースが API で定義されています。また、ユーザーは上記以外のファイルフォーマット、コーデック、デバイスをサポートするモジュールをインストールできます。API には、システムで現在利用できるリソースに対し、照会やアクセスができる手段も提供されています。