Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

pageout_reserve

説明

ページアウトスレッドやスケジューラスレッドのために予約されるページ数。使用可能なメモリーがこの値を下回ると、ページアウトやスケジューラ以外のプロセスに対するブロックしない割り当ては拒否されます。ページアウトには専用の小さなメモリープールが必要です。ページアウトは、ページをバッキングストアに書き込む入出力に必要なデータ構造体をここから割り当てます。この変数は、メモリー不足が極めて深刻な場合でもページアウト操作を行えるように、Solaris 2.6 リリースから導入されました。

データ型

符号なし整数

デフォルト

throttlefree / 2

範囲

最小値は 64K バイトか物理メモリーの 1/512 の大きい方です。この値は getpagesize(3C) から返されるページサイズに基づくページ数で表わされます。

最大値は物理メモリーのページ数です。この最大値は物理メモリーの 2% 以内であるべきです。システムは、「検査」の項目で記述されていなければ、この範囲を強制しません。

単位

ページ

動的か

はい、ただしメモリーの追加や削除を伴う動的再構成が行われると、動的に変更した値は無効になります。その時点でこの値は、/etc/system ファイルに指定された値か、新しい物理メモリーの値から計算された値にリセットされます。

検査

pageout_reservethrottlefree / 2 より大きい場合、pageout_reservethrottlefree / 2 に設定されます。メッセージは表示されません。

暗黙的制約

cachefreelotsfree に等しいかそれより大きく、lotsfreedesfree より大きく、desfreeminfree より大きく、minfreethrottlefree に等しいかそれより大きいという関係が常に維持されなければなりません。

どのような場合に変更するか

一般にはデフォルト値で十分です。負荷が比較的安定し、メモリー総量が多いシステムでは、この値を下方に調整します。指定可能な最小値は 64K バイトで、この値は getpagesize(3C) から返されるページサイズに基づくページ数で表わされます。

コミットレベル

変更の可能性あり