Solaris DHCP の管理

DHCP のファイル

表 6–2 に、Solaris DHCP に関連するファイルを示します。

表 6–2 DHCP デーモンや DHCP コマンドで使用されるファイル

ファイル/テーブル 

説明 

dhcptab

オプションとその値の組み合わせからなる DHCP 構成情報のテーブルを表す総称的な用語。構成情報はさらにマクロとしてグループ化される。 dhcptab テーブルの名前と位置は、DHCP 情報の格納にどのデータストアを使用するかによって異なる

DHCP ネットワークテーブル 

IP アドレスをクライアント ID と構成オプションに割り当てる。DHCP ネットワークテーブルの名前は、102.21.32.0 など、ネットワークの IP アドレスに基づいて付けられる。dhcp_network というファイルはありません。DHCP ネットワークテーブルの名前と位置は、DHCP 情報の格納にどのデータストアを使用するかによって異なる

dhcpsvc.conf

DHCP デーモンの起動オプションと、dhcptab テーブルおよびネットワークテーブルのデータストアリソースおよび場所を格納している。 このファイルは /etc/inet ディレクトリにある

nsswitch.conf

ネームサービスデータベースの場所と、それらのデータベースをどのような順序で検索してさまざまな情報を入手するかを指定する。nsswitch.conf ファイルは、DHCP サーバーを構成する際に正確な構成情報を入手するために使用される。このファイルは /etc ディレクトリにある

resolv.conf

DNS リゾルバによって使用される情報が入っている。DHCP サーバーの構成中に、このファイルで、DNS ドメインと DNS サーバーに関する情報が調べられる。このファイルは /etc ディレクトリにある

dhcp.interface

ファイル名 (dhcp.qe0 など) で指定されたクライアントのネットワークインタフェースで DHCP が使用されることを示す。dhcp.interface ファイルには、そのクライアント上で DHCP を起動するための ifconfig interface dhcp start option コマンドにオプションとして渡されるコマンドが含まれていることがある。このファイルは、Solaris DHCP クライアントシステムの /etc ディレクトリにある

interface.dhc

DHCP から得られた特定のネットワークインタフェースの構成パラメータが入っている。クライアントは、インタフェースの IP アドレスのリースが削除される際に、現在の構成情報を /etc/dhcp/interface.dhc にキャッシュする。DHCP が次にこのインタフェースで起動するときに、リースの有効期限内であれば、このクライアントはキャッシュされた情報を使用するように要求する。DHCP サーバーがこの要求を拒否すると、クライアントは標準 DHCP リースネゴシエーション手順を開始する

dhcpagent

dhcpagent クライアントデーモンのパラメータ値を設定する。このファイルへのパスは /etc/default/dhcpagent。 パラメータの詳細については、このファイル自体、または dhcpagent(1M) のマニュアルページを参照

DHCP inittab

データタイプなど、DHCP オプションコードのさまざまな要素を定義するとともに、ニーモニックラベルを割り当てる。ファイル構文については、dhcp_inittab のマニュアルページを参照する

クライアント側では、dhcpinfo/etc/dhcp/inittab ファイル中の情報を人が判読可能な情報として提供する。このファイルは、/etc/dhcp/dhcptags ファイルに代わる。この変更については、DHCP オプション情報 を参照する。DHCP サーバーシステムでは、DHCP デーモンと管理ツールがこのファイルから DHCP オプション情報を入手する