DHCP データは、テキストファイル、バイナリファイル、または NIS+ ディレクトリサービスに保存できます。次の表は、各データストアの特徴とそれが最も適している環境を示したものです。
表 2–3 データストアの比較
データストア |
性能 |
保守 |
共有 |
推奨環境 |
---|---|---|---|---|
バイナリファイル |
高性能、大容量. |
少ない保守、データベースサーバーが不要。内容はDHCP マネージャ、dhtadm 、 pntadm で表示する必要がある。 ファイルの定期的なバックアップが必要。 |
コンテナを DHCP サーバーの間で共有することはできない |
多数のネットワークからなり、ネットワークごとに数千のクライアントがいる中規模から大規模の環境。小規模から中規模の ISP に適している |
NIS+ |
中程度の性能と容量。NIS+ サービスの性能と容量に依存する |
DHCP サーバーシステムが NIS+ クライアントとして構成されていなければならない。 NIS+ サービスの保守が必要。内容は、DHCP マネージャ、dhtadm 、 pntadm で表示する必要がある。nisbackup による定期的なバックアップが必要。 |
DHCP データは NIS+ に分散される。複数のサーバーから同じコンテナにアクセスできる |
ネットワーク当たり 5000 クライアントまでの小規模から中規模の環境 |
テキストファイル |
中程度の性能、少ない容量 |
少ない保守、データベースサーバーが不要。ASCII ファイルであるため、DHCP 、dhtadm または pntadm を使用しなくても見ることができる。ファイルの定期的なバックアップが必要。 |
コンテナを DHCP サーバーの間で共有できる。ただし、DHCP データが、NFS マウントポイントを通してエクスポートされる 1 つのファイルシステムに格納されていなければならない |
ネットワーク当たり数百から 1000 クライアントで、合計が 10,000 クライアント未満の小規模な環境 |
NIS+ とは異なり、NIS はデータストアオプションとしては推奨されません。これは、高速な増分更新がサポートされていないためです。ネットワークで NIS が使用されている場合は、データストアとしてテキストファイルまたはバイナリファイルを使用することをお勧めします。