SunVTS 4.4 テストリファレンスマニュアル

第 10 章 CPU テスト (cputest)

cputest は、SPARC V9 プロセッサのデータパス機能の特定の側面をチェックします。

cputest は、2 つのサブテストで構成されています。

cputest のファイル保存モードを使用すると、これらのファイルを削除するかどうかを制御できます。これにより、比較に失敗した場合は、ファイルの内容を見て比較に失敗したデータを分析できます。圧縮の比較が失敗したときやファイル保存モードが保存に設定されているときなど、ファイルが保存されるたびに、ファイルの正確な名前が SunVTS メッセージウィンドウに表示されます。詳細は、cputest のオプション」 を参照してください。


注意 - 注意 -

保存モードが save に設定されているときは、CUC サブテストを何回も実行しないでください。何回も実行すると、/tmp/sunvts に保存されるファイルによって /tmp の容量がいっぱいになることがあります。/tmp がスワップ領域にマウントされている場合は、スワップ領域の容量がいっぱいになることがあります。



注 -

cputest のインスタンスは、1 プロセッサにつき 1 つだけ使用できます。



注 -

cputest を他のテストと同時に実行すると、「exec'd program compress failed with code 1」というエラーメッセージが表示される場合がありまが、圧縮プログラムが失敗したのみで、CPU の異常はない場合があります。このエラーが表示された場合は、他のすべてのテストを停止して、cputest を単独で実行してください。エラーが再度表示された場合は、CPU に異常があります。



注 -

cputest は、SPARC V9 システム上でだけ動作します。


cputest のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.4 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 10-1 cputest の テストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

表 10-1 cputest のオプションダイアログボックスの説明

オプション 

説明 

Iterations 

選択したサブテストのループ回数を指定します。上下矢印を使用して、1 から 8192 までの値から選択します。デフォルト値は、SunVTS のテストモードによって異なります。 

Test List 

実行するサブテストを指定します。以下から選択できます。

  • CUC-compress/uncompress/compare のサブテスト

  • g0-g0 レジスタのサブテスト

サブテストの説明については、この章の最初にある一般的なテストの説明を参照してください。サブテストを選択しなかった場合は、両方とも実行されます。 

File Size (KBytes) 

KB 単位で CUC パターンファイルのサイズを指定します。1 から 8192 までの値から選択します。デフォルト値は、SunVTS のテストモードによって異なります。 

File Retention Mode 

cputest が CUC パターンファイルを削除するかどうかを指定します。以下から選択できます。

  • Purge-無条件で 4 つのサブテストファイルを削除します。

  • Save-どのサブテストファイルも削除しません。

  • OnError-CUC が比較に失敗した場合を除き、4 つのサブテストファイルを削除します。比較に失敗した場合は、ファイルを削除しないでください。

デフォルトは OnError です。 

Save 値については、この章の最初にある「注意」を参照してください。 

Processor Affinity 

テストパラメタダイアログボックスにプロセッサアフィニティの「結合先」 選択ボックスが表示されている場合でも、cputest のこのインスタンスに対応するプロセッサは、SunVTS がデバイスを調べるときに決定されます。したがって、このダイアログボックスではプロセッサアフィニティーを切り替えることはできません。

cputest のテストモード

以下のテーブルでは、 異なるテストモードでの cputest の機能の仕方について説明します。

表 10-2 cputest のテストモード

テストモード 

サポート 

説明 

接続テスト 

○ 

両方のサブテストが選択されます。テストオプションは、以下の値で固定されます。

  • Iterations=5

  • File Size=64 KB

  • File retention=OnError

機能テスト 

(オフライン) 

○ 

両方のサブテストが選択可能です。必要に応じて cputest のスケールを指定するために、すべてのテストオプションを使用できます。

cputest のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/cputest 標準引数 -o dev=デバイス名,count=カウント数,test=テスト一覧,size=ファイルサイズ,retain=モード

表 10-3 cputest のコマンド行構文

引数 

説明 

dev=デバイス名

テストするデバイス名を指定します。例: cpu-unit5

count=カウント数

サブテストのループ回数を定義します。1 から 8192 までの数を使用します。デフォルトは 200 です。 

test=テスト一覧

実行するサブテキストを指定します。以下から選択できます。

  • CUC

  • g0

  • CUC+g0

size=ファイルサイズ

KB 単位で CUC パターンファイルのサイズを指定します。1 から 8192 までの値から選択します。デフォルトは 1024 です。

retain=モード

cputest が CUC パターンファイルを削除するかどうかを指定します。以下から選択できます。

  • Purge-無条件で 4 つのサブテストファイルを削除します。

  • Save-どのサブテストファイルも削除しません。

  • OnError-CUC が比較に失敗した場合を除き、4 つのサブテストファイルを削除します。比較に失敗した場合は、ファイルを削除しないでください。

デフォルトは OnError です。

Save 値については、この章の最初にある「注意」を参照してください。 


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名) 。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。