PCMCIA とは、小型で使いやすい周辺機器を提供するテクノロジで、Personal Computer Memory Card International Association の略です。これは、モバイルコンピューティング入出力カードの PC カード規格です。メモリー、FAX / モデム、シリアル入出力、SCSI、ビデオ、サウンドなどのカードがあります。
pcsertest は、PCMCIA モデムカードと PCMCIA シリアル入出力ソケットカードの機能を検証します。その他の PCMCIA デバイスのテストは行いません。
pcsertest は、ローカルアナログループバックテストを開始する一連のコマンドをモデムに発行し、モデムの機能を検証します。
pcsertest は、オプションとしてシリアル入出力ソケットカードをテストします。このテストは、増分するデータパターンをシリアル入出力ソケットカードに書き込みます。このデータが、ループバックされ、読み取られて照合されます。
シリアル入出力ソケットカードをテストする場合は、9 ピンのループバックコネクタが必要です。デフォルトのモデムカードをテストする場合は、ループバックコネクタは必要ありません。ループバックコネクタの結線方法については、付録 A を参照してください。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.4 ユーザーマニュアル』を参照してください。
pcsertest オプション |
説明 |
---|---|
Card Type |
テストしようとするデバイスの種類を指定します。PCMCIA モデムカードか、PCMCIA シリアル入出力ソケットカードのどちらかです。 注 - Serial を選択して、スロットにシリアル入出力ソケットカードがない場合、テストは失敗します。 |
Baud Rate |
テストするボーレートを指定します。 |
Num Chars |
シリアルソケットカードの外部ループバックテストに使用する文字数を指定します。デフォルトでは、256 文字に設定されます。このオプションはシリアルソケットカードにのみ適用可能で、モデムカードでは無視されます。 |
PCMCIA スロットには、モデムカードとソケット入出力カードを任意に組み合わせて装着することができます。ただし、Options ダイアログボックスでカードタイプを正しく選択する必要があります。カードタイプを誤って選択すると、テストは失敗します。各 PCMCIA スロットのデフォルトのカードタイプは、モデムカードです。モデムカードが 1 枚だけ挿入されている場合、空きスロットは無視されます。
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
× |
サポートされていません。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
すべてのテストを実行できます。 |
/opt/SUNWvts/bin/pcsertest 標準引数 -o dev=デバイス名, type=カードタイプ,baudrate=速度,numchars=n
表 41-3 pcsertest のコマンド行構文
引数 |
説明 |
---|---|
dev=デバイス名 |
デバイス名を指定します (例: dev=pc0、dev=pc1)。 |
type=カードタイプ |
デバイスの 2 つのカードタイプうちの 1 つを指定します (type=serial、または type=modem)。デフォルトでは、カードタイプはモデムに設定されているため、デバイスがモデムの場合は、カードタイプを指定する必要はありません。 |
baudrate=速度 |
通信速度を指定します。次のどれか 1 つを指定します。 9600 19200 38400 57600 デフォルトは 9600 です。 |
numchars=n |
シリアルソケットカードの外部ループバックテストに使用する文字数を指定します。デフォルトでは、256 文字に設定されます。このオプションはシリアルソケットカードに対してのみ適用可能で、モデムカードでは無視されます。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。