表 28–1で、rules ファイルで使用できるルールキーワードとルール値について説明します。rules ファイルの作成方法の詳細は、rules ファイルの作成を参照してください。
表 28–1 ルールキーワードとルール値の説明
ルールキーワード |
値 |
説明 |
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マイナス記号 (-) |
あらゆるもの。常に一致する。 |
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processor_type
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システムのプロセッサタイプを照合する。 システムのプロセッサタイプは、uname -p コマンドで調べることができる |
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actual_disk_name size_range actual_disk_name - cxtydz 形式 (たとえば、c0t3d0、c0d0) のディスク名または rootdisk。rootdisk を使用する場合、照合するディスクは次の順番で決定される。
size_range - ディスクのサイズ。M バイト単位の範囲 (x-x) で指定する必要がある |
システムのディスクの名前とサイズを照合する (M バイト単位)。
この例では、JumpStart プログラムは c0t3d0 というシステムディスクの照合を試みる。このディスクは、250 - 300M バイトの情報を保持できる。
この例では、JumpStart プログラムはまず事前にインストールされたブートイメージが入ったシステムディスクを照合し、続いて c0t3d0s0 ディスク (存在する場合) を照合し、最後に 750M - 1G バイトの情報を保持できるディスクの中で利用可能な最初のディスクを照合する。 注 – size_range を計算するときは、1M バイトが 1,048,576 バイトであることに注意してください。「535M バイト」ディスクと明記されているディスクでも、ディスク空間が 510M バイトしかない場合があります。535,000,000/1,048,576=510 により、JumpStart プログラムは「535M バイト」ディスクを実際には 510M バイトのディスクと見なします。したがって、この「535M バイト」ディスクは 530-550 の size_range には一致しません。 |
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actual_domain_name |
システムのドメイン名を照合する。ドメイン名でネームサービスが情報を判別する方法を制御する。 システムがインストール済みの場合、domainname コマンドによりシステムのドメイン名を表示できる |
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actual_IP_address |
システムの IP アドレスを照合する |
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actual_host_name |
システムのホスト名を照合する。 システムがインストール済みの場合、uname -n コマンドによりシステムのホスト名を表示できる |
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slice version slice - cwtxdysz 形式 (たとえば、c0t3d0s5) のディスクスライス名、または any か rootdisk。any を使用すると、システムに接続されたどのディスクも照合する (カーネルのプローブ順)。rootdisk を使用する場合、照合するディスクは次の順番で決定される。
version - バージョン名、あるいは any または upgrade。any を使用すると、Solaris または SunOS リリースのどれとでも照合する。upgrade を使用すると、アップグレード可能な Solaris 2.1 以降の互換リリースのどれとでも照合する。 Solaris リリースが見つかるがバージョンが不明な場合は、SystemV がバージョンとして返される。 |
Solaris ソフトウェアの特定バージョンに対応するルートファイルシステムが存在するディスクを照合する。
この例では、c0t3d0s1 に Solaris 8 のルートファイルシステムを持つシステムを照合している |
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actual_platform_group 有効な値は、sun4m、sun4u、i86pc、prep。システムおよび対応するプラットフォームグループの一覧は、『Solaris 8 Sun ハードウェアマニュアル』に記載されています。 |
システムのプラットフォームグループを照合する。 システムがインストール済みの場合は、arch -k コマンドまたは uname -m コマンドにより、システムのプラットフォームグループを表示できる |
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physical_mem 値は M バイト単位の範囲 (<x-x) または 1 つの M バイト値で指定する |
システムの物理メモリーサイズを照合する (M バイト単位)。
この例では、16M〜32M バイトの物理メモリーサイズを持つシステムと照合している。 システムがインストール済みの場合は、prtconf コマンド (2 行目) によりシステムの物理メモリーサイズを表示できる |
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actual_platform_name |
システムのプラットフォーム名を照合する。有効なプラットフォーム名については、『Solaris 8 Sun ハードウェアマニュアル』を参照してください。 インストール済みのシステムのプラットフォーム名を見つけるには、uname -i コマンドか prtconf コマンド (5 行目) の出力を使用する。 注 – actual_platform_name にスペースが含まれている場合は、スペースを下線 (_) で置き換える必要があります。 例: SUNW,Sun_4_50 |
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network_num |
システムのネットワーク番号を照合する。これは JumpStart プログラムが、システムの IP アドレスとサブネットマスクの論理積をとって判別する。
この例では、IP アドレスが 193.144.2.8 のシステムを照合する (サブネットマスクが 255.255.255.0 の場合) |
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Solaris_2.x |
システムにすでにインストールされている Solaris のバージョンを照合する。
この例では、JumpStart プログラムは Solaris 7 オペレーティング環境がすでにインストールされているシステムを照合する。 |
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probe_keyword |
有効なプローブキーワードまたは有効なカスタムプローブキーワード
この例では、システムのディスクサイズ (メガバイト単位) をカーネル検索順 (例: SPARC システムでは c0t3d0s1、c0t4d0s0) に返し、環境変数 SI_DISKLIST、 SI_DISKSIZES、 SI_NUMDISKS、SI_TOTALDISK を設定する。 注 – probe キーワードには、属性を照合せず、プロファイルを実行しないという特徴があります。このキーワードは、値を返すだけです。したがって、probe ルールキーワードで、begin スクリプト、プロファイル、および finish スクリプトは指定できません。 プローブキーワードについては、第 25 章「カスタムルールおよびプローブキーワードの作成方法」を参照してください。 |
表 28–2 ルールキーワードとルール値の説明 (続き)
ルールキーワード |
値 |
説明 |
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size_range 値は M バイト単位の範囲 (x-x) で指定する必要がある |
システムのディスク空間の全体量 (M バイト単位) を照合する。ディスク空間の全体量には、システムに接続されている使用可能なディスクがすべて含まれる。
この例では、全体として 300M〜500M バイトのディスク空間を持つシステムと照合している。 注 – size_range を計算するときは、1M バイトが 1,048,576 バイトであることに注意してください。「535M バイト」ディスクと明記されているディスクでも、ディスク空間が 510M バイトしかない場合があります。535,000,000/1,048,576=510 により、JumpStart は「535M バイト」ディスクを実際には 510M バイトのディスクと見なします。したがって、この「535M バイト」ディスクは 530-550 の size_range には一致しません。 |