回復よりもパフォーマンスが格段に重要であるような場合に、このプロパティーを使えば、トランザクションロギングを無効にすることができます。このプロパティーはデフォルトでは、サーバー設定内に存在しません。
管理コンソールで分散トランザクションロギングを無効にするには、「設定」>「config-name」>「トランザクションサービス」を選択します。「プロパティーを追加」をクリックし、次のように指定します。
名前: disable-distributed-transaction-logging
値: true
また、asadmin を使ってこのプロパティーを設定することもできます。次に例を示します。
asadmin set server1.transaction-service.disable-distributed-transaction-logging=true
この属性を true に設定すると、トランザクションロギングが無効になるため、パフォーマンスが改善される可能性があります。これを false (デフォルト) に設定すると、トランザクションサービスがトランザクションアクティビティーをトランザクションログに書き込むようになり、トランザクションの回復が可能となります。「再起動で回復」にチェックを入れると、このプロパティーは無視されます。
このプロパティーを true に設定するのは、パフォーマンスがトランザクション回復よりも重要である場合だけにしてください。
管理コンソールで「再起動で回復」属性を設定するには、「設定」>「config-name」>「トランザクションサービス」を選択します。「回復」チェックボックスをクリックして true (チェックされた状態、デフォルト) または false (チェックが解除された状態) に設定します。
また、asadmin を使って自動解除を設定することもできます。次に例を示します。
asadmin set server1.transaction-service.automatic-recovery=false
「再起動で回復」が true の場合、「分散トランザクションロギングの無効化」属性の値に関係なく、サーバーは常にトランザクションロギングを実行します。
「再起動で回復」が false の場合は次のようになります。
「分散トランザクションロギングの無効化」が false (デフォルト) の場合、サーバーはトランザクションログへの書き込みを行います。
「分散トランザクションロギングの無効化」が true の場合、サーバーはトランザクションログへの書き込みを行いません。
トランザクションログへの書き込みを行わない場合、パフォーマンスが約 20 パーセント改善されますが、その代わりに、任意の中断されたトランザクションからの回復ができなくなります。このパフォーマンス向上は、トランザクション集約型のテストを行なった場合のものです。実際のアプリケーションにおける向上率は、これより低くなる可能性があります。
「キーポイント間隔」は、完了したトランザクションのエントリをログファイルから削除する頻度を決定します。キーポイント処理を使えば、プロセスログが無制限に増大するのを防ぐことができます。
頻繁なキーポイント処理はパフォーマンスに悪影響を及ぼします。キーポイント間隔のデフォルト値は 2048 ですが、ほとんどの場合はこれで十分です。