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Sun Java System Connector for Microsoft Outlook デスクトップ配備設定プログラムリファレンスマニュアル

第 1 章
はじめに


概要

組織で、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook を使用して、ユーザーが Sun Java System サーバーに接続しながら、電子メールおよびカレンダクライアントとして Microsoft Outlook を使用できるようにします。Outlook と Sun Java System サーバー間で継続的な通信を円滑に行うために、このソフトウェアのインストールと設定は、それぞれのユーザーのデスクトップで行う必要があります。Connector for Microsoft Outlook ソフトウェアは、セットアップウィザードによって 1 度に 1 つのデスクトップにインストールされます。このウィザードは、既存の Outlook データファイルを、新しいソフトウェアで読み込みんで使用できる形式に変換することもできます。

管理者による配備関連作業と、ユーザーによる新しいソフトウェアの実際のインストールおよび設定作業を単純化するために、配備設定プログラムが用意されています。管理者は、このツールを使用して、設定パラメータをあらかじめ設定し、ソフトウェアのエンドユーザー向けインストールパッケージをカスタマイズできます。これにより、ユーザーのプロセスの単純化と効率化を図り、特定のユーザーまたはユーザーグループにとって必要または望ましいと考えられるすべての設定を行うことができます。配備設定プログラムでは、この事前設定した設定パラメータを、.ini テキストファイルに保存し、この .ini ファイルとインストールプログラム (セットアップウィザード) をエンドユーザー用に 1 つにまとめます。エンドユーザーがパッケージを起動すると、セットアップウィザードは、.ini ファイルを読み込んで、管理者の指定に従って、ユーザーのデスクトップに Connector ソフトウェアをインストールおよび設定します。

システム管理者は、個々のユーザーごと、またはエンドユーザーグループごとに、別々のインストールパッケージを作成して、たとえば、営業部のユーザーと技術部のユーザーに対して異なる設定を実施したり、あるユーザーグループには設定オプションを与え、他のグループには固定パラメータを設定する (選択肢を排除する) こともできます。


管理者のプロセスの概要

一般的な配備事例では、管理者は次の 4 つの主要作業を行って、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook を配備します。

  1. Sun Java System Connector for Microsoft Outlook ソフトウェアをインストールします。Sun の管理ソフトウェアを使用してエンドユーザーのインストールパッケージを作成するには、言うまでもなく、管理者のコンピュータにこのソフトウェアが事前にインストールされている必要があります。インストール手順は、この第 1 章の最後の節で説明します。
  2. 総合的な配備計画を準備します。計画と見通しは、円滑な配備に欠かせません。総合的な配備計画を作成するプロセスは、組織の移行作業に影響があると予想されるすべての要因を検討し調整する大切な作業です。このリファレンスマニュアルに同梱の『デスクトップ配備管理者ガイド』では、重要な移行コンセプト、必要条件、有利な選択について説明し、移行の指針となる配備計画の作成方法を記載しています。したがって、すべての管理者は『デスクトップ配備管理者ガイド』を一読し、総合的な配備計画を準備する必要があります。
  3. エンドユーザーのインストールパッケージを準備します。第 2 章「エンドユーザーのインストールパッケージの作成」では、配備設定プログラムを使用して、Outlook エンドユーザーのインストールパッケージをカスタマイズする方法について説明します。このパッケージは、ユーザーの環境に応じて、必要なソフトウェアをユーザーのデスクトップにインストールしたり、ユーザーの既存の Outlook と Exchange データファイルを新しいソフトウェアで使用できるように変換したり、またはその両方を行うように設定できます。
  4. 各エンドユーザーのインストールパッケージを配備します。ユーザーのインストールパッケージを作成し終えたら、このパッケージの入手先と使用方法をユーザーに知らせる必要があります。多くの場合、管理者は、インストールパッケージとそれに関連する『デスクトップインストールガイド』を共有フォルダにコピーして、インストールパッケージとマニュアルへのリンクを電子メールでユーザーに通知するだけです。

このプロセスの概要の手順 1手順 2 は、独自の構成や設定にかかわらず、出発点となります。ユーザーまたはユーザーグループごとに異なるインストールパッケージを必要とする移行計画の場合は、すべてのユーザーの移行が終了するまで、それぞれのパッケージごとに、手順 3手順 4 を繰り返すだけです。

配備元と配備先のネットワーク構成、組織の管理構造、ユーザーがデスクトップソフトウェアのインストールおよび設定プロセスに関わる度合いの認識に応じて、配備プロセスの進行は異なります。さらに、ネットワーク構成または設定によっては、上記の標準的な事例に何らかの変更を加える必要が生じることもあります。第 3 章「特殊な環境でに関するアプリケーションノート」には、さまざまな状況の中で最も一般的な状況に関するアプリケーションノートを記載しています。


管理者のソフトウェアのインストール

最新バージョンの Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 管理者用ソフトウェアが、コンピュータにまだインストールされていない場合は、エンドユーザーのインストールパッケージを作成する前に、これをインストールする必要があります。

  1. コンピュータにダウンロードまたはコピーした、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のセットアップファイル、Setup.exe を探します。ファイル名をダブルクリックしてプログラムを起動します。
  2. 図 1-1 に示すように、InstallShield ウィザードの開始画面が表示されたら、「Next」ボタンをクリックして続行します。

    図 1-1 InstallShield ウィザードの「Welcome」画面
    InstallShield ウィザードの「Welcome」画面

  3. 「Next」ボタンをクリックします。
  4. 次に InstallShield ウィザードは、図 1-2 に示すように、カスタマ情報の入力を求めます。

    図 1-2 InstallShield ウィザード: カスタマ情報
    InstallShield ウィザード: カスタマ情報

  5. 「User Name」「Organization」を入力し、Connector for Microsoft Outlook ソフトウェアを、このコンピュータのすべてのユーザーが利用できるようにするか、「User Name」のユーザーだけが利用できるようにするかを選択します。「Next」をクリックします。
  6. 次に InstallShield ウィザードは、「Complete」と「Custom」のどちらのインストールを実行するかを尋ねます。

  7. 「Complete」のインストールオプションを選択し、「Next」をクリックします。
  8. 次に InstallShield ウィザードは、実際のインストールを開始できることを通知し、「Next」をクリックして開始するよう指示します。

  9. 「Next」ボタンをクリックして、インストールが進行し完了するまで待ちます (この間、進行状況メーターがウィンドウに表示される)。
  10. InstallShield ウィザードは、インストール処理が終了したことを通知し、「Finish」ボタンをクリックするように指示します。

  11. 「Finish」をクリックします。
  12. InstallShield ウィザードが終了すると、ブラウザウィンドウが開き、Sun Web サイトが表示されます。このサイトから、PDF および HTML ファイルのマニュアルをダウンロードできます。

これで、Connector for Microsoft Outlook 管理者用ソフトウェア (ファイル名 Admin.exe) が、次の場所にインストールされました。

C:¥Program Files¥Sun¥Deployment Configuration Program¥

Admin.exe プログラム用の新しいショートカットアイコンが、デスクトップに表示されます。



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