インストール後に設定を行うとき、一部のコンポーネント製品にはルート以外の実行時ユーザーまたはグループを割り当てることができます。たとえば、ルートの所有でない Web Server インスタンス内に Access Manager を配備する可能性もあります。
インストール目的から管理目的に至るまで、ルート以外の ID でコンポーネントを設定する理由はさまざまです。ルート以外の ID の使用例については、「非ルートの例」を参照してください。
以降の各節では、ルート以外の ID を使用できるコンポーネントを設定する方法を示します。
Java ES インストーラを実行するには、ルートである必要があります。この理由により、インストーラによってマシンに配置されるすべてのファイルはルートの所有となります。
ルート以外の ID を使用して管理サーバーを設定するには、mpsadmserver configure コマンドを使用します。詳細については、『Sun Java System Administration Server 5 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。
ルート以外のユーザーとして管理サーバーを実行している場合は、管理サーバーとそれに依存する製品の両方に対して、同じユーザー ID およびグループ ID を使用することを検討してください。
Directory Server がすでにインストールされている場合、管理サーバーは自動的に、Directory Server に適用されているのと同じユーザー ID とグループ ID によって所有されます。
ルート以外の ID を使って Application Server を設定するには、特定のルート以外のユーザーによって管理ドメイン全体が所有および運用されるようにします。
ルート以外のユーザー ID を使ってホストにログインします。
--domaindir オプションを指定して asadmin create-domain コマンドを実行します。このオプションには書き込み権限のあるディレクトリを指定します。次に例を示します。
/opt/SUNWappserver/appserver/bin ./asadmin create-domain --domaindir /export/domains --adminport 5050 --adminuser admin --passwordfile /tmp/passwordfile --instanceport 9090 domain2
この例では、domain2 のディレクトリは /export/domains の下に作成されます。
--domaindir オプションを再度指定してこのドメインを起動します。次に例を示します。
/opt/SUNWappserver/appserver/bin ./asadmin start-domain --domaindir /export/domains --user admin --passwordfile /tmp/passwordfile domain2
詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Administration Guide』を参照してください。
ルート以外の ID を使って Calendar Server を設定するには、Calendar Server 設定プログラムを使用します。詳細については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。
ルート以外の ID を使用して Directory Proxy Server を設定するには、スーパーユーザーになって quickstart.tcl スクリプトを実行します。このスクリプトは管理サーバーに対して指定されたユーザー ID を採用します。したがって、管理サーバーがルート以外のユーザーID を使用していれば、Directory Proxy Server もその ID を使用します。
ルート以外の ID を使って Directory Server を設定するには、Directory Server 設定プログラムを使用します。「あとで設定」オプションを使って Directory Server パッケージをインストールします。インストーラの実行後、デフォルトの Directory Server バージョンを 5.2 に設定します。Directory Server 設定プログラムを実行し、ルート以外のユーザー ID を指定します。1024 よりも大きいポート番号を選択します。
ルート以外の ID を使って Messaging Server を設定するには、Messaging Server 設定プログラムを使用します。詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。
ルート以外の ID を使って Portal Server を設定するには、Portal Server 設定プログラムを使用します。設定プログラムの実行手順や使用する設定の説明については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 管理ガイド』の「インストール後の設定」の章を参照してください。
ルート以外の ID を使って Web Server を設定するには、Web Server 設定プログラムを使用します。「Web Server のインストール後の設定」を参照してください。