Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド(UNIX 版)

第 7 章 インストール済みコンポーネントの確認

この章では、Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) コンポーネントが正常にインストールおよび設定されたことを確認するための手順について説明します。ここで説明する手順は、シングルサインオンなどの機能の設定後に発生する可能性のある、コンポーネント間のより複雑な対話には対応していません。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

Java ES コンポーネントがデフォルトでインストールされる場所は、Solaris OS と Linux オペレーティングシステムでは異なります。そのため、この章で説明する手順では、便宜上プレースホルダでインストール場所を表すことにします。たとえば、AccessManager-base という表記で、Access Manager のベースインストールディレクトリを表します。


ヒント –

この章で示す例のほとんどは、デフォルトの情報に基づいています。設定時に指定したインストール値や設定値がわからない場合は、例に示されている値を試してください。


インストール後の確認

ここでは、Java ES コンポーネントパッケージのインストールが成功したことを確認するための手順について説明します。「今すぐ設定」インストールを実行した場合、一部のコンポーネントは設定済みであり、すぐに実行できる状態になっています。ただし、ここで示す指針の目的は、パッケージが正しくインストールされており、部分的にインストールされたパッケージや不足するコンポーネントが存在しないことを単純に確認することです。

パッケージが正常にインストールされたことを確認する簡単な方法の 1 つは、製品レジストリを調べることです。インストールが完了すると、Java ES インストーラは製品レジストリを更新し、インストールされたコンポーネントの情報を格納します。アンインストール時には、Java ES アンインストーラがこの同じファイルを読み取り、現在存在していてアンインストールが可能なコンポーネントを特定します。

インストールログを確認したり、いくつかのコンポーネントについて正しいバージョンが適切なディレクトリ内に含まれているか確認してみるのもよい方法です。

または、Web Server や Directory Server など、「今すぐ設定」インストールに含まれていたコンポーネントを起動できるか試すこともできます。

次に示す手順の一部または全部を使ってインストールを確認してください。

Procedureインストールが成功したかどうかの確認

手順
  1. 部分的にインストールされたパッケージが存在しないことを確認します。Solaris OS の場合:


    pkginfo -p
  2. あるコンポーネントの正しいバージョンが存在していることを確認します。

    このリリースの正しいバージョンを確認するには、付録 A 「このリリースの Java ES コンポーネント」を参照してください。たとえば、Solaris 版の J2SE のバージョンは、1.5.0_03 になっているはずです。


    cd /usr/jdk
    ls -l
  3. インストール済みコンポーネントが製品レジストリに反映されていることを確認します。

    1. Solaris の場合、prodreg ツールを使ってインストール済みパッケージを表示します。


      prodreg &
    2. Java Enterprise System のノードを展開し、Java ES インストーラによってインストールされたパッケージを表示します。

    3. また、次のコマンドを使って productregistry ファイルを直接表示することもできます。


      view /var/sadm/install/productregistry

      終了するには、Esc キーを押したあと、q キーを押します。

  4. サマリーログを開き、インストール中に指定した設定データを確認します。


    cd /var/sadm/install/logs
    view Java_Enterprise_System_Summary_Report_install.*
  5. 「今すぐ設定」インストールの場合、Portal Server と関連サービスを起動します。

    1. Directory Server を起動します。


      /var/opt/mps/serverroot/slapd-hostname/start-slapd
    2. Web Server を起動します。


      /opt/SUNWwbsvr/https-hostname.domainname/start

      Web Server を起動すると、Portal Server と Access Manager も自動的に起動されます。

    3. Web Server の URL にアクセスします。


      http://hostname
      
    4. Web Server の管理 URL にアクセスします。


      http://hostname:8888
  6. 「今すぐ設定」インストールの場合、Portal Server と関連サービスを停止します。

    1. Web Server の管理サーバーを停止します。


      /opt/SUNWwbsvr/https-admserv/stop
    2. Web Server を停止します。


      /opt/SUNWwbsvr/https-hostname.domainname/stop
    3. Directory Server を停止します。


      /var/opt/mps/serverroot/slapd-hostname/stop-slapd
  7. 「今すぐ設定」インストールの場合、Portal Server と Access Manager のサービスを起動します。


    /var/opt/mps/serverroot/slapd-hostname/start-slapd
    /opt/SUNWwbsvr/https-hostname/domainname/start
  8. 「今すぐ設定」インストールの場合、Access Manager コンソールにアクセスします。

    ログイン時のユーザー ID は「amadmin」、パスワードは「password」です。


    http://hostname/amconsole
  9. 「今すぐ設定」インストールの場合、Portal Server にアクセスします。

    ログイン時のユーザー ID は「amadmin」、パスワードは「password」です。


    http://hostname/portal
  10. エラーが発生した場合には、Web Server を再起動し、手順を繰り返します。

インストール後設定後の確認

ここでは、Java ES コンポーネントのインストール後設定の完了後に、それらのコンポーネントが正しく動作していることを確認するための指針を示します。

Java ES を起動するには、特定の順序でコンポーネントを 1 つずつ起動します。最初に起動するのは、Directory Server と Web コンテナ (Web Server またはアプリケーションサーバー) によって提供される基本的なサービスです。Java ES は、インストール中にこれらのサービスの実行可能インスタンスを作成します。Portal Server と Access Manager は Web コンテナ内で実行されるため、Web コンテナを起動するとそれらも起動されます。

Java ES コンポーネントセット全体を起動するための一般的なシーケンスは、次の表に示すとおりです。左側の列は起動手順の実行順序、中央の列は作業の内容、右側の列は作業の実行手順が解説されている場所をそれぞれ示しています。

表 7–1 Java ES の推奨起動シーケンス

順序 

実行するタスク 

説明の場所 

Directory Server を起動します。 

 

A. Directory Server を起動します。 

「Directory Server の起動と停止」

B. 管理サーバーを起動します。 

「管理サーバーとサーバーコンソールの起動と停止」

C. サーバーコンソールを起動します。 

「管理サーバーとサーバーコンソールの起動と停止」

Directory Proxy Server を起動します。 

「Directory Proxy Server の起動と停止」

使用する Web コンテナを起動します。Access Manager と Portal Server がインストールされている場合は、それらが起動されます。Communications Express がインストールおよび設定されている場合には、これも起動されます。 

 

Application Server を起動します (Message Queue も起動)。 

「Application Server の起動と停止」

Web Server を起動します。 

「Web Server の起動と停止」

IBM WebSphere Server を起動します。 

このサーバーに関しては、サードパーティーの資料を参照してください。 

BEA WebLogic Server を起動します。 

このサーバーに関しては、サードパーティーの資料を参照してください。 

Access Manager を起動します。 

「Access Manager の起動と停止」

Portal Server Secure Remote Access を起動します。 

「Portal Server Secure Remote Access の起動と停止」

Service Registry を起動します 

「Service Registry の起動と停止」

Instant Messaging を起動します。 

「Instant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動と停止」

Messaging Server を起動します。 

「Messaging Server の起動と停止」

Calendar Server を起動します。 

「Calendar Server の起動と停止」

Java ES コンポーネントセット全体を停止するときは、このシーケンスと逆の順序で行います。

Access Manager の起動と停止

Access Manager を起動および停止するには、その実行元となる Web コンテナを起動および停止します。

ProcedureAccess Manager のログインページへのアクセス

ログインページへのアクセス方法は、Access Manager に対して行ったインストールのタイプに応じて異なります。

手順
  1. 次の URL 形式を指定して、デフォルトページにアクセスします。


    http://web_container-host:port/amconsole

    Access Manager のログインページが表示されます。

  2. ログインします。

    Access Manager へのログインが成功することにより、このソフトウェアが正常に配備されていることを確認できます。デフォルトの管理者アカウントは、amadmin です。

管理サーバーとサーバーコンソールの起動と停止

ここでは、管理サーバーとサーバーコンソールの起動と停止の手順について説明します。詳細については、『Sun Java System Administration Server 5 2005Q1 Administration Guide』の「Starting and Stopping Administration Server」を参照してください。管理サーバーは Directory Server に依存しています。

Procedure管理サーバーの起動

手順
  1. 次のコマンドを入力します。

    Solaris OS の場合: /var/opt/mps/serverroot/start-admin

    Solaris OS 以外の場合: サーバーのルートディレクトリに移動し、./start-admin と入力します。

  2. 管理サーバープロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep admin-serv/config

    ./uxwdog -e -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config 
    ns-httpd -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config ns-httpd -d 
    /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config ns-httpd -d 
    /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config ns-httpd -d 
    /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config

Procedureサーバーコンソールの起動

手順
  1. 必要に応じて $DISPLAY 変数を設定し、ホストでサーバーコンソールを表示します。

  2. 管理サーバープロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep admin-serv/config

    ./uxwdog -e -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv
    /config ns-httpd -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv
    /config ns-httpd -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config 
    ns-httpd -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config 
    ns-httpd -d /var/opt/mps/serverroot/admin-serv/config
  3. 次のコマンドを入力します。

    Solaris OS の場合: /usr/sbin/mpsadmserver startconsole

    Solaris OS 以外の場合: サーバーのルートディレクトリに移動し、startconsole と入力します。

  4. サーバーコンソールプロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep console

    orion 4871 4812 0 17:46:03 pts/2 0:00 /bin/sh/usr/sbin/mpsconsole
    orion 4990 4871 0 17:46:04 pts/2 0:00 /var/opt/mps/serverroot/startconsole
    orion 4812 4418 0 17:46:02 pts/2 0:00 /bin/sh/usr/sbin/mpsadmserver startconsole

Procedureサーバーコンソールの停止

手順
  1. サーバーコンソールを停止するには、グラフィカルインタフェースを終了します。

  2. サーバーコンソールが実行中でないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep console

Procedure管理サーバーの停止

手順
  1. 次のコマンドを入力します。

    Solaris OS の場合: var/opt/mps/serverroot/stop-admin Solaris OS 以外の場合: サーバーのルートディレクトリに移動し、./stop-admin と入力します。

  2. 管理サーバーが稼働していないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep admin-serv/config

Application Server の起動と停止

Application Server は「ドメイン」として設定されます。インストーラは、デフォルトのポート番号 4849 を使ってデフォルトの管理ドメインを作成します。管理サーバーのインスタンス名は、「server」です。Application Server を使用するには、ドメインを起動し、グラフィカルな管理コンソールにアクセスします。詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Administration Guide』の第 1 章「Getting Started」を参照してください。


注 –

Application Server を起動すると Message Queue も起動されます。


ProcedureApplication Server のドメインの起動

手順
  1. コマンド行で、ApplicationServer-base/bin ディレクトリに移動し、次のコマンドを入力します。


    % asadmin start-domain --user admin-id --passwordfile \
    path_to_admin-password_file domainname
    

    オプション部分には、インストール時に指定した値を入力してください。サーバーが起動中であることを通知するメッセージが表示されます。


    Starting Domain domain1, please wait. Log redirected to install_dir...

    起動プロセスが完了すると、さらに次のメッセージが表示されます。


    Domain domain1 started
  2. Application Server プロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep appserv

    /opt/SUNWappserver/appserver/lib/appservDAS domain1

Procedure管理コンソールへのアクセス

手順

    管理コンソールにアクセスするには、ブラウザで次の URL 形式を使用します。 https://localhost:port

    Application Server をインストールしたホストでブラウザを実行している場合は、ホスト名に localhost を指定します。ブラウザが別のシステム上にある場合は、localhost の代わりに Application Server ソフトウェアを実行しているシステムの名前を指定します。port 変数には、インストール時に割り当てられた管理ポート番号を指定します。インストール時に割り当てられるデフォルトのポート番号は 4849 です。


    https://mycomputer.example.com:4849

    管理コンソールのログイン画面が表示されるはずです。


    注 –

    Application Server のインストール方法、ドメイン管理サーバー、およびさまざまなポート番号と概念の詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Installation Guide』を参照してください。


ProcedureApplication Server の停止

手順
  1. コマンド行で、ApplicationServer-base/bin ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Application Server インスタンスを停止します。


    ./asadmin stop-domain --domain domain1
  3. Application Server が稼働していないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep appservd

Calendar Server の起動と停止

Calendar Server は Directory Server に依存しています。

ProcedureCalendar Server の起動

手順
  1. sbin ディレクトリに移動します。

    Solaris OS の場合: /opt/SUNWics5/cal/sbin

    Linux の場合: /opt/sun/calendar/cal/sbin

  2. 次のコマンドを入力して Calendar Server を起動します。


    ./start-cal
  3. Calendar Server プロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep cal

    /opt/SUNWics5/cal/lib/cshttpd -d 3
    /opt/SUNWics5/cal/lib/enpd -p 57997 -c config/ics.conf
    /opt/SUNWics5/cal/lib/csadmind
    /opt/SUNWics5/cal/lib/csnotifyd

ProcedureCalendar Server のグラフィカルインタフェースへのアクセス

手順

    Calendar Server で指定している LDAP ディレクトリにすでにデータがプロビジョニングされている場合は、Calendar Server にログインできます。ブラウザで、http:// hostname.domainname [:port] という形式で Calendar Server にアクセスします。次に例を示します。

    http://mycomputer.example.com:89

    初回ログイン時に、Calendar Server はデフォルトカレンダを作成します。Calendar Server にログインすることにより、インストールが成功したことを確認できます。

ProcedureCalendar Server の停止

手順
  1. sbin ディレクトリに移動します。

    Solaris OS の場合: /opt/SUNWics5/cal/sbin

    Linux の場合: /opt/sun/calendar/cal/sbin

  2. 次のコマンドを入力して Calendar Server を停止します。


    ./stop-cal
  3. Calendar Server が稼働していないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep cal

Communications Express の起動と停止

Communications Express は Web ベースの通信クライアントで、アドレス帳、メールクライアント、およびカレンダからなっています。Web ブラウザのアドレスフィールドに次の URL を入力すると、Communications Express にアクセスします。

http://webcontainer-host:
webcontainer-port/URI path

各オプションの意味は次のとおりです。

Directory Proxy Server の起動と停止

UNIX タイプのすべてのシステムで、サーバーが 1024 未満の番号のポートで稼働している場合は、ルートとしてログインします。 1024 以上の番号のポートで稼働している場合は、ルートまたはサーバーの管理者アカウントとしてログインします。Directory Proxy Server は管理サーバーに依存しています。

ProcedureDirectory Proxy Server の起動

手順
  1. DirectoryProxyServer-base/dps-instancename に移動します。ここで、instancename は通常はホスト名です。たとえば、デフォルトのディレクトリは次のとおりです。


    cd /var/opt/mps/serverroot/dps-host1
  2. 次のコマンドを入力して Directory Proxy Server プロセスを起動します。


    ./start-dps
  3. Directory Proxy Server プロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep dps

    ./ldapfwd -t /var/opt/mps/serverroot/dps-or03/etc/tailor.txt

ProcedureDirectory Proxy Server の停止

手順
  1. DirectoryProxyServer-base/dps-instancename に移動します。ここで、instancename は通常はホスト名です。たとえば、デフォルトのディレクトリは次のとおりです。


    cd /var/opt/mps/serverroot/dps-host1
  2. 次のコマンドを入力して Directory Proxy Server プロセスを停止します。


    ./stop-dps
  3. Directory Proxy Server が稼働していないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep dps

Directory Server の起動と停止

Directory Server がクラスタの一部である場合は、論理ホストのアクティブノードで作業していることを確認してください。Directory Server には依存関係がありません。

ProcedureDirectory Server の起動

手順
  1. Directory Server を起動するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

    • Directory Server 5.2 がデフォルトバージョンである場合:

      Solaris OS の場合: /usr/sbin/directoryserver start

      Linux の場合: /opt/sun/sbin/directoryserver start

    • Directory Server 5.2 がデフォルトバージョンで「ない」場合:

      Solaris OS の場合: /usr/sbin/directoryserver -useversion 5.2 start

      Linux の場合: /opt/sun/sbin/directoryserver -useversion 5.2 start

  2. Directory Server プロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep slapd

    ./ns-slapd -D /var/opt/mps/serverroot/slapd-host1 -i /var/opt/mps/ \
    serverroot/slapd-host1

ProcedureDirectory Server の停止

手順
  1. Directory Server を停止するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

    • Directory Server 5.2 がデフォルトバージョンである場合:

      Solaris OS の場合: /usr/sbin/directoryserver stop

      Linux の場合: /opt/sun/sbin/directoryserver stop

    • Directory Server 5.2 がデフォルトバージョンで「ない」場合:

      Solaris OS の場合: /usr/sbin/directoryserver -useversion 5.2 stop Linux の場合: /opt/sun/sbin/directoryserver -useversion 5.2 stop

  2. Directory Server が稼働していないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep slapd

Instant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動と停止

Instant Messaging サーバーが起動すると、Sun Java System Instant Messenger クライアントはこのサーバーに接続します。Instant Messaging サーバーを停止すると、すべての接続が閉じ、クライアントはすべて切断されます。インスタンスごとの設定で、有効にする対象をマルチプレクサのみ、サーバーのみ、または両方のコンポーネントのいずれかに指定できます。Instant Messaging は Directory Server と Web Server に依存しています。


注 –

Instant Messaging クライアント (および Windows オペレーティングシステム上のサーバー) の起動方法の詳細については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。


ProcedureInstant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動

手順
  1. InstantMessaging-base/sbin/ ディレクトリに移動します。次に例を示します。

    Solaris OS の場合: cd /opt/SUNWiim/sbin

    Linux の場合: cd /opt/sun/im/sbin

  2. 次のコマンドを入力して、Instant Messaging サーバーとマルチプレクサプロセスを起動します。


    ./imadmin start
  3. Instant Messaging プロセスが実行中であることを確認します。


    ./imadmin status

    Server           [UP}
    Multiplexor      [UP]
    Agent:calendar   [DOWN]
    Watchdog         [UP]

ProcedureInstant Messaging の停止

手順
  1. InstantMessaging-base/sbin/ ディレクトリに移動します。次に例を示します。

    Solaris OS の場合: cd /opt/SUNWiim/sbin

    Linux の場合: cd /opt/sun/im/sbin

  2. 次のコマンドを入力して、Instant Messaging サーバーとマルチプレクサプロセスを起動します。


    ./imadmin stop
  3. Instant Messaging プロセスが実行していないことを確認します。


    ./imadmin check

Message Queue の起動

Message Queue サービスの中心となるのは Message Server です。Message Server は、1 つまたは複数のブローカを使ってメッセージルーティングとメッセージ配信のサービスを実行します。imqbrokerd コマンドを実行すると、ブローカが起動します。

ProcedureMessage Queue Message Server ブローカの起動

手順
  1. MessageQueue-base/bin ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Message Queue Message Server ブローカを起動します。


    ./imqbrokerd
  3. ブローカプロセスが実行中であることを確認します。次に例を示します。

    Solaris OS の場合: /usr/bin/ps -ef | grep imqbrokerd


    /bin/sh /usr/bin/imqbrokerd

    Linux の場合: /bin/ps -ef | grep imqbrokerd


    /bin/sh ./imqbrokerd

Messaging Server の起動と停止

Messaging Server の start-msg ユーティリティーは、Messaging Server のすべてのプロセス、または任意に指定した 1 つのサービスを起動します。どのサービスを起動するかは、その設定パラメータを有効または無効にすることで制御できます。Messaging Server は Directory Server と管理サーバーに依存しています。

ProcedureMessaging Server の起動

手順
  1. MessagingServer-base/sbin ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Messaging Server を起動します。


    ./start-msg
  3. Messaging Server プロセスが実行中であることを確認します。

    表示されるプロセスは、使用するように設定されている Messaging Server 機能によって異なります。


    /usr/bin/ps -ef | grep SUNWmsgsr

    /opt/SUNWmsgsr/lib/enpd
    /opt/SUNWmsgsr/lib/stored -d
    /opt/SUNWmsgsr/lib/popd -d 5
    /opt/SUNWmsgsr/lib/imapd -d 5 -D 6
    /opt/SUNWmsgsr/lib/mshttpd -d 5 -D 6
    /opt/SUNWmsgsr/lib/dispatcher
    /opt/SUNWmsgsr/lib/job_controller
    /opt/SUNWmsgsr/lib/tcp_lmtp_server
    /opt/SUNWmsgsr/lib/tcp_smtp_server
    /opt/SUNWmsgsr/lib/tcp_smtp_server
    /opt/SUNWmsgsr/lib/imsched
    /opt/SUNWmsgsr/lib/watcher

ProcedureMessaging Server の停止

手順
  1. MessagingServer-base/sbin ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Messaging Server を停止します。


    ./stop-msg
  3. Messaging Server プロセスが実行されていないことを確認します。次に例を示します。


    /usr/bin/ps -ef | grep SUNWmsgsr

    実行中トランザクションが完了するまで待機するため、一部の Messaging Server プロセスは停止まで数分かかることがあります。

ProcedureMessenger Express へのアクセス

Messenger Express は Web ベースの電子メールプログラムで、このプログラムを使用すると、エンドユーザーはブラウザから自分のメールボックスにアクセスできます。

手順
  1. Messaging Server で指定している LDAP ディレクトリにすでにデータがプロビジョニングされている場合は、ブラウザからログインできます。http:// hostname.domainname[: port] という形式で Messenger Express にアクセスします。次に例を示します。

    http://mycomputer.example.com:80
  2. LDAP ディレクトリにまだプロビジョニングされていない場合は、admin として、設定時に入力したパスワードを指定してログインできます。

Web コンテナの起動と Portal Server デスクトップへのアクセス

Portal Server の起動と停止のメカニズムは、実行先の Web コンテナ (Sun Java Systems またはサードパーティー製) の起動と停止のメカニズムの一部です。また、Directory Server、Access Manager、および Access Manager SDK にも依存します。インストールと設定のあとで Sun の Web コンテナ、Access Manager、および Portal Server を起動する方法については、次の各節を参照してください。

Portal Server は、Access Manager の管理コンソールを使って管理されます。Access Manager の管理コンソールを開く方法については、「Access Manager の起動と停止」を参照してください。

エンドユーザー Portal Server Desktop にアクセスする手順は、以下のとおりです。

ProcedureSun Web コンテナから Portal Server デスクトップへのアクセス

手順
  1. ブラウザに次の URL を指定して、サンプルデスクトップを表示します。

    http://servername:port/portal

    サンプルデスクトップを表示することで、Portal Server が正常に配備されていることを確認できます。

  2. モバイル装置の場合は、次の URL を使用します。

    http://servername:port/portal/dt

ProcedureBEA WebLogic から Portal Server デスクトップへのアクセス

手順

    新しいブラウザに次の URL を指定して、サンプルデスクトップを表示します。

    http://beaweblogic-host: port/portal

    サンプルデスクトップを表示することで、Portal Server が正常に BEA WebLogic に配備されていることを確認できます。

ProcedureIBM WebSphere から Portal Server デスクトップへのアクセス

手順

    新しいブラウザに次の URL を指定して、サンプルデスクトップを表示します。

    http://ibmwebsphere-hostname: port/portal

    サンプルデスクトップを表示することで、Portal Server が正常に IBM WebSphere に配備されていることを確認できます。

Portal Server Secure Remote Access の起動と停止

Portal Server の Secure Remote Access コンポーネントにはブラウザ用にセキュリティー保護されたリモートアクセスが備わっているため、リモートデバイスの Java テクノロジ対応ブラウザから、ポータルのコンテンツやサービスにアクセスすることができます。ゲートウェイコンポーネントは、リモートユーザーごとにインタフェースを確立して、内部の Web サーバーとアプリケーションサーバーからのコンテンツを安全に配信します。Portal Server Secure Remote Access は、Portal Server と、Access Manager または Access Manager SDK に依存しています。

ProcedurePortal Server Secure Remote Access ゲートウェイの起動

手順
  1. ゲートウェイコンポーネントをインストールし必要なプロファイルを作成したあとに、次のコマンドを実行してゲートウェイを起動します。


    /gateway-install-root/SUNWps/bin/gateway -n default start

    default は、インストール時に作成されたデフォルトのゲートウェイプロファイルです。あとで独自に新しいプロファイルを作成し、そのプロファイルを指定してゲートウェイを再起動することもできます。

  2. 次のコマンドを実行して、指定したポートでゲートウェイが動作しているかどうかをチェックします。


    netstat -a | grep port-number

    デフォルトのゲートウェイポートは 443 です。

ProcedurePortal Server Secure Remote Access ゲートウェイの停止

手順
  1. 次のコマンドを入力してゲートウェイを停止します。


    /gateway-install-root/SUNWps/bin/gateway stop

    このコマンドを実行すると、指定したホスト上で動作中のすべてのゲートウェイインスタンスが停止します。

  2. 次のコマンドを実行して、指定したポートでゲートウェイが動作していないかチェックします。


    /usr/bin/ps -ef | entsys

Service Registry の起動と停止

Service Registry をインストールすると、Application Server ドメインが次の場所に作成されます。

管理ドメインのポート番号は 6489 です。Service Registry は自動的に、registry ドメイン内の Web アプリケーションとして配備されます。

ProcedureService Registry の起動

手順
  1. Service Registry のインストールディレクトリに移動します。

    Solaris OS の場合: cd /opt/SUNWsoar/install

    Linux の場合: cd /opt/sun/SUNWsoar/install

  2. 次のコマンドを実行します。

    Solaris OS の場合: /usr/sfw/bin/ant -f ./build-install.xml appserver.domain.start

    Linux の場合: /opt/sun/bin/ant --noconfig -f ./build-install.xml appserver.domain.start

次の手順

サーバーが起動中であることを通知するメッセージが表示されます。起動プロセスが完了すると、追加メッセージが表示されます。

Procedure管理コンソールへのアクセス

手順
  1. Service Registry ドメイン用の管理コンソールにアクセスするには、ブラウザで次の URL 形式を使用します。

    https://hostname:port
    
  2. Application Server と Service Registry がインストールされているシステム上で Web ブラウザを実行している場合には、ローカルホストを hostname として指定します。

    それ以外の場合は、ローカルホストを hostname として指定する代わりに、Application Server ソフトウェアが稼働しているシステムの名前を指定します。

    インストール時に割り当てられるデフォルトのポート番号は 6489 です。次に例を示します。

    https://mycomputer.example.com:6489
次の手順

管理コンソールのログイン画面が表示されるはずです。デフォルトのログイン名とパスワードは、次のとおりです。ログイン名: admin パスワード: 12345678

ProcedureService Registry の停止

手順
  1. Service Registry のインストールディレクトリに移動します。

    Solaris OS の場合: cd /opt/SUNWsoar/install

    Linux の場合: cd /opt/sun/SUNWsoar/install

  2. 次のコマンドを実行します。

    Solaris OS の場合: /usr/sfw/bin/ant -f ./build-install.xml appserver.domain.stop

    Linux の場合: /opt/sun/bin/ant --noconfig -f ./build-install.xml appserver.domain.stop

  3. ドメインを停止したあとすぐに再起動したい場合には、Ant ターゲット appserver.domain.bounce を使用します。

Sun Cluster ソフトウェアの停止と再起動

Sun Cluster ソフトウェアは他のコンポーネントのように起動または停止されることはありませんが、再起動時に非クラスタモードに変更することでソフトウェアを停止することは可能です。手順については、『Sun Cluster System Administration Guide for Solaris OS』を参照してください。

Web Server の起動と停止

Web Server のインストール時には、デフォルトで 2 つのサーバーインスタンスがインストールされます。管理サーバーインスタンスと Web Server インスタンスです。Web Server には依存関係がありません。

ProcedureWeb Server Administration Server とインスタンスの起動

手順
  1. コマンド行で、WebServer-base/https-admserv ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Web Server 管理プロセスを起動します。


    ./start
  3. WebServer-base/https-hostname.domainname に移動します。

  4. 次のコマンドを入力して Web Server インスタンスを起動します。


    ./start

    次のメッセージが表示されるはずです。startup: Server started successfully.

  5. 2つの Web Server プロセスが実行中であることを確認します。たとえば、Solaris OS の場合は次のようにします。


    /usr/bin/ps -ef | grep SUNWwbsvr

    ./webservd-wdog -r /opt/SUNWwbsvr -d /opt/SUNWwbsvr/https-admserv/config -n http
    ./webservd-wdog -r /opt/SUNWwbsvr -d /opt/SUNWwbsvr/https-host1.example.com
    webservd -r /opt/SUNWwbsvr -d /opt/SUNWwbsvr/https-admserv/config -n https-admserv
    webservd -r /opt/SUNWwbsvr -d /opt/SUNWwbsvr/https-admserv/config -n https-admserv
    webservd -r /opt/SUNWwbsvr -d /opt/SUNWwbsvr/https-host1.example.com/config
    webservd -r /opt/SUNWwbsvr -d /opt/SUNWwbsvr/https-host1.example.com/config
  6. 管理サーバーのグラフィカルインタフェースにアクセスします。

    ブラウザで、http://hostname .domainname:adminport という形式で入力します。次に例を示します。

    http://host1.example.com:8888

    ログインすることにより、インストールが成功したことを確認できます。

ProcedureWeb Server Administration Server とインスタンスの停止

手順
  1. コマンド行で、WebServer-base/https-admserv ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力して Web Server 管理プロセスを停止します。


    ./stop
  3. WebServer-base/https-hostname.domainname に移動します。

  4. 次のコマンドを入力して Web Server インスタンスを停止します。


    ./stop
  5. Web Server プロセスが実行していないことを確認します。次に例を示します。


    ps -ef | grep SUNWwbsvr

Web Proxy Server の起動と停止

ここでは、Web Proxy Server を起動および停止するための手順を説明します。

ProcedureWeb Proxy Server の管理サーバーとインスタンスの起動

Web Server 管理サーバーインスタンスおよび Web Proxy Server インスタンスをインストールする場合。

手順
  1. コマンド行で、WebProxyServer-base/proxy-admserv に移動し、管理サーバーを起動します。

    • Solaris OS の場合: /opt/SUNWproxy/proxy-admin start

    • Linux の場合: /opt/sun/webproxyserver/proxy-admin start

  2. コマンド行で、WebProsyServer-base/proxy-hostname.domainname に移動し、Web Proxy Server インスタンスを起動します。

    • Solaris OS の場合: /opt/SUNWproxy/proxy-server1 start

    • Linux の場合: /opt/sun/webproxyserver/proxy-server1 start

Procedure管理サーバーのグラフィカルインタフェースへのアクセス

手順

    http://hostname.domainname:adminport という形式で管理サーバーのグラフィカルインタフェースにアクセスします。次に例を示します。

    http://host1/example.com:8888

    ログインすることにより、インストールが成功したことを確認できます。

ProcedureWeb Proxy Server の停止

手順
  1. コマンド行で、WebProxyServer-base/proxy-admserv に移動し、管理サーバーを停止します。

    • Solaris OS の場合: /opt/SUNWproxy/proxy-admin stop

    • Linux の場合: /opt/sun/webproxyserver/proxy-admin stop

  2. コマンド行で、WebProxyServer-base/proxy-hostname.domain に移動し、Web Proxy Server インスタンスを停止します。

    • Solaris OS の場合: /opt/SUNWproxy/proxy-server1 stop

    • Linux の場合: /opt/sun/webproxyserver/proxy-server1 stop

次の手順

この章を終えると、インストールと設定を終えた Java ES コンポーネントが正常に機能することの確認が完了します。これでコンポーネントの管理に進むことができます。以下のマニュアルは、その作業を始めるうえで役立ちます。